サッカー日本代表は28日、カタールワールドカップのグループステージ第3戦・スペイン代表戦に向けて練習を行なった。

 ショッキングな敗戦となったコスタリカ代表戦から一夜明け、選手たちは2つのグループに分かれてそれぞれのメニューをこなした。練習前には高円宮妃殿下からの激励も受けた。

 前日の試合に出場しなかったメンバーと出場時間の短かったMF南野拓実、MF三笘薫、MF伊東純也を合わせた11人はシュート練習などで汗を流した。また、コスタリカ代表戦の先発出場組とDF伊藤洋輝、FW浅野拓磨を合わせた12人はウォーキングなど軽めの運動でリカバリーに努めた。

 心配なのは、練習場に姿を見せなかったMF遠藤航の状態だ。JFAによれば、コスタリカ代表戦後に右ひざの痛みを訴えた同選手はホテルでの調整に。27日のうちに病院へ行って診察を受けたというが、詳しい症状などは判明していない。

 次の試合まで中3日という厳しい日程のため、今後は難しい調整を強いられることになるだろう。症状しだいではグループステージ2試合連続でフル出場していた中盤の要を欠いてスペイン代表との大一番に臨まなければならなくなるかもしれない。

 コスタリカ代表戦前から別メニューが続いていたDF冨安健洋やDF酒井宏樹も、チーム本隊から分かれての調整になった。しかし、冨安はスプリントを繰り返すなど順調な回復ぶりがうかがえ、もうすぐ全体練習に合流できそうな気配を漂わせていた。

 酒井はグラウンドの隅でトレーナーからマッサージやストレッチなどを施された後、ステップの確認などを行なった。こちらも着実に復帰へと近づいている。スペイン代表戦に間に合えば百人力だ。

 練習前に取材に応じた森保一監督は「反省するところは反省して、次に向けてどれだけエネルギーを作れるのかが大事。今のベストをスペイン戦に全てぶつけられるように準備していきたいと思います」と、決勝トーナメント進出がかかった大一番へ意気込みを語った。

 28日の練習にはスペインメディアも数多く“偵察”に訪れるなど、対戦相手側からの注目度も高まっている。日本代表は悪い流れを断ち切り、目標とするベスト8進出に近づくことができるだろうか。残り2日間の準備に全てがかかっている。

(取材・文:舩木渉)

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