11月27日、「FIFA ワールドカップ カタール 2022」グループE・第2節コスタリカ戦ではじめてW杯のピッチに立った日本代表・相馬勇紀。左サイドハーフで先発し、セットプレーではキッカーも務めたが、チャンスを生かせず後半37分に退いた。

 日本代表は、現在1勝1敗得失差0でスペインに次ぐ2位にいるものの、次節スペイン戦で負ければグループステージ敗退が決定、引き分けでも状況次第では決勝トーナメントに進出できない厳しい状況。コスタリカ戦での決定機逸を「自分の力量不足」と語った相馬だが、運命のスペイン戦を前に「シンプルに勝ちに向かえるのはいいこと」と前を向いた。


【映像】スペイン戦への意気込みを語る相馬勇紀

-コスタリカ戦で先発出場したが、緊張したのか。

 あまり深い緊張はなく、程よい緊張感で、どちらかといえばリラックスした状態で挑めました。

-先発でいくと言われた時の心境は。

 W杯が始まるにあたって、どこかでチャンスはもらえると思っていたので…、1試合目を勝ちで終えていた分、しっかりまた勝ち点を取って、というところから試合に入りました。

-調子は上向いてきているか。

 体は動いているし、前2試合得点もとれていたので、気持ち的にも身体的にも、コンディションは良い状態かなと思います。

-コスタリカ戦ではお互いに探り合っている印象だったが、ピッチ上でコスタリカの出方はどう見えたのか。

 ラインを下げてコンパクトなブロックを作ってくるというところで、試合前からおそらく5バックでやるだろうということはわかっていました。それでも、特に前半は打開策を見いだせず、ずっと同じペースでボールを回してしまって、選手の距離感もすごく遠くて。ブロックに対して一番崩しにくい形のまま攻めてしまったなと思いました。

-5バックの引いた相手を崩していくのは難しいか。

 試合の最中にはどうしたら崩せるか考えながらやっていたんですが、特に前半は崩せなかったですね。

-前半、相手の崩し方についてピッチ上でのコミュニケーションはあったのか。

 近くの選手と話すことはあるんですが、逆サイドの遠くの選手まですべての意見を共有させるというのは、試合中はなかなか厳しいことではありました。でも、そこがうまく作れなかったなとは思います。

-長友は、ベテランがもっと空気を作るべきだと言っていた。チーム全体の雰囲気はどう感じている。

 結果負けてしまったので、すべてが悪いという風に捉えられてしまうかもしれませんが、チーム自体の雰囲気は悪いものではないと思っています。空気感を作ってもらっていた分、僕ら若手が下からアグレッシブに仕掛けていく姿勢とか戦うところはもっともっとやっていかなければいけなかったなと思いました。

-セットプレーの場面は、得意の形、得意の距離だったが。

 あそこは、距離が近かったので決めなければならなかったなと思います。

-自身のキャリアにおいて、W杯は大きな舞台だと思うか。

 普段の試合とは緊張感とか背負っているものが違うし、強度も違うものだったなと思いました。

-Jリーグの選手の代表として、どういうプレーをみせたいか。

 やっぱり得点ですかね。スペインとの試合で勝つことができたら、1位突破が高い確率でできるので。得点をとらないと勝てないスポーツではあるのでそこを一番に目指してやりたいと思っています。

-コスタリカ戦後、チームはすぐに切り替わったのか。

 上を向いてはいたとは思います。チーム内で切り替えようという声もあがっていましたし。スペインとドイツの試合もほぼ全選手でみていたんですが、そういったところからも、僕自身もチーム自体も、もう次のスペイン戦に向かっているという風に感じました。

-スペインをどう分析する。

 すごく完成されていて、ビルドアップのところは相手からプレッシャーが来ていても後ろからしっかりつないでくる。逆にそこを潰すことができたらショートカウンターは使えるなという印象でした。相手のアンカーの選手のケアが一番難しいと思うけれど、そこをしっかりやることがカギになるかなと、スペインとドイツの試合を観てて思いました。

-日本としてはシンプルに「勝てばいい」という状況になった。やりやすいと思うか。

 結果としてはっきりしたので、そっちのほうがいいというか、元々勝ちを目指さなければいけない。引き分けを狙いながら試合をするのはなかなか難しいことだし、そういうことはあまりないので、勝ちに向かえるということは良いことだと思います。

-サポーターはスペインに勝ってくれると信じている。期待どう応えていくか。

 コスタリカ戦では、青いユニフォームがスタンドにたくさん見えて、多くの応援をいただいているなと感じました。喜んでもらえるのは結果でしかないと思うので、勝利を届けて喜んでいただけたらなと思います。

(『ABEMANEWS』より)