前半にメッシがPK失敗で不穏ムードも後半に2ゴール、2-0で快勝
カタール・ワールドカップ(W杯)は現地時間11月30日にグループリーグ最終戦が行われ、アルゼンチン代表がポーランド代表に2-0で勝利。アルゼンチンがグループCの首位通過を果たした。
引き分け以上で突破が決まる首位ポーランドは、最前線にエースで主将のFWロベルト・レバンドフスキが君臨。そしてGKには守護神ヴォイチェフ・シュチェスニーが構える布陣となった。一方のアルゼンチンは自力突破には勝利が必要な状況に、主将のFWリオネル・メッシは当然のスタメン起用。メキシコ代表戦で追加点を奪ったMFエンソ・フェルナンデスも名を連ね、前線ではFWフリアン・アルバレスがスタートの11人に入った。最終ラインでは、DFクリスティアン・ロメロがスタメンに復帰している。
アルゼンチンの攻撃回数が多くなった前半は、シュチェスニーの存在感が際立つことになった。FWアンヘル・ディマリアが直接狙ったコーナーキックをセーブするなど際立ったプレー見せた守護神は、メッシとの対峙でも輝きを放った。
前半35分過ぎ、アルバレスが抜け出したところの1対1をシュチェスニーがセーブ。さらにシュチェスニーは逆サイドへのクロスに飛び出したが、メッシのヘディングシュートに対して遅れて飛びついて腕がメッシの顔面に入ったプレーがビデオ・アシスタント・レフェリー(VAR)の介入とオンフィールドレビューの結果、PKと判定された。
しかし、この場面でメッシのシュートを読み切ったシュチェスニーは左に飛んで右腕を被せるようにファインセーブ。守護神の2試合連続PKストップで0-0のまま前半を終えた。
そんな試合は後半開始から1分と経たないうちに動いた。アルゼンチンは右サイドからDFナウエル・モリーナがグラウンダーで中央に折り返すと、MFアレクシス・マック・アリスターが合わせたシュートはファーサイドのギリギリに転がり込んで、記録は後半1分の先制点になった。
勢いに乗って攻めるアルゼンチンに対し、ポーランドは敗戦しても得失点差などで突破できる可能性があることから守備を固めた状態を維持。それでもアルゼンチンは後半22分、フェルナンデスのラストパスをアルバレスが蹴り込んで2-0とした。
この1点により、他会場でメキシコ代表がサウジアラビア代表に2-0でリードしている状況から、どちらの会場もスコアが動かなければポーランドとメキシコが勝ち点、得失点差、総得点で並び、直接対決も引き分けのためイエローカードやレッドカードを受けた回数によるフェアプレーポイントでの決着に。そこではポーランドが第2戦終了時点で2枚差でリードしていた。
このまま試合はアルゼンチンが2-0の勝利で終了。勝ち点を6に伸ばしたアルゼンチンは初戦でサウジアラビアに敗れる不覚を取ったものの首位通過を得た。そしてポーランドの祈りは通じ、試合終了間際にサウジアラビアが1点を返しメキシコの2-1勝利で終了したためにポーランドが得失点差でグループ2位を獲得して決勝トーナメント進出を果たした。(FOOTBALL ZONE編集部)