川崎フロンターレのキャプテンは、初の大舞台でも持ち味を発揮した。
現地時間12月1日、カタール・ワールドカップ(W杯)のグループステージ(E組)第3節で、日本はスペインに2-1と逆転勝利。E組の1位となり、2大会連続での決勝トーナメント進出を果たした。
世界を驚かせた一戦で、W杯初出場の谷口彰悟は3バックの左でフル出場。44分にイエローカードを受けたものの、安定した守備で森保ジャパンの逆転勝利に貢献した。
試合後に取材に応じた谷口は、初出場に「もちろん緊張はした。でも、比較的落ち着いてゲームに入れた」という。11分に自身のサイドを突破されて失点し、厳しい戦いになったが、気持ちは切れなかったようだ。
「0-1でしっかり我慢しながら、他会場(ドイツ対コスタリカ)の状況を含めて、とにかく我慢強く戦おうと。最少失点に抑えながら、チャンスをうかがうというのが、できたかなと思う」
その意識が実り、1点ビハインドで凌いで迎えたハーフタイムには、「もう一回仕切り直して。我慢強くやりながらも、『チャンスはあるぞ』と話していた」と谷口は明かす。そして後半開始から投入された三笘薫との連係については「ウイングバックだけど、できるだけ高い位置で仕事をさせたくて、高い位置でハメに行かせた」と振り返った。その結果として、「相手を少し惑わせられて。そうやって、しっかりと人の特徴を活かしながら、チームとして選手たちを活かせた」と手応えを口にする。
また、48分の堂安律の同点弾で「律のシュートが入って、僕らの空気もそうだし、会場全体の空気もそう。ドイツ戦を彷彿とさせるような。空気が変わったとすごく感じて、『行けるぞ』となった」と谷口は振り返る。51分に三笘のクロスに合わせて決めた田中碧の得点については、VARチェックの時に「『頼むからゴールであってくれ』と思っていた」と明かした。
次戦は日本時間12月5日の24時からクロアチアと対戦。CBでは3試合フル出場の板倉滉がイエローカードの累積で出場停止となり、冨安健洋が万全でない状況。谷口にかかる期待は大きい。
構成●サッカーダイジェストWeb編集部
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