トップ5人のうち4選手が決勝トーナメントへ

 カタール・ワールドカップ(W杯)は現地時間12月2日までにグループリーグの全日程(48試合)が終了。決勝トーナメント進出の16チームが出揃った。勝ち上がるチームの顔ぶれとともに気になるのが、得点ランキングの行方だ。

 ここまで計120ゴールが生まれているなかで、得点ランクトップを走るのは3得点でフランス代表のエースFWキリアン・ムバッペ、オランダ代表FWコーディ・ガクポ、エクアドル代表FWエネル・バレンシア、イングランド代表FWマーカス・ラッシュフォード、スペイン代表FWアルバロ・モラタの5選手。バレンシア以外の4選手は決勝トーナメントを戦うだけに、さらに得点を重ねることが期待される。

 過去3大会を見ると2010年南アフリカW杯は5得点、14年ブラジルW杯と前回の18年ロシアW杯は6得点の選手が得点王に輝いており、このあたりの数字が一つの目安となるだろう。ムバッペは早くも前回大会の記録(4得点)に迫っており、23歳の若さでW杯通算7得点に到達している。その記録をどこまで伸ばせるかはやはり注目だ。

 その一方で、前回大会の得点王のイングランド代表FWハリー・ケインはここまでノーゴールと苦戦中。過去に例を見ないW杯2大会連続得点王の壁はやはり高いようだ。

 彼らに次ぐ2得点を決めている選手は18人で、そのうち決勝トーナメントに駒を進めている国の選手は10人。E組首位で勝ち上がった日本代表のMF堂安律もここに名を連ねている。

 その他はアルゼンチン代表FWリオネル・メッシや決勝トーナメント1回戦で日本と対戦するクロアチア代表のFWアンドレイ・クラマリッチ、ポルトガル代表MFブルーノ・フェルナンデス、スペイン代表FWフェラン・トーレス、フランス代表FWオリビエ・ジルー、ブラジル代表FWリシャルリソン、韓国代表FWチョ・ギュソン、イングランド代表FWブカヨ・サカ、スイス代表FWブレール・エンボロと各国の点取り屋や中心選手がずらりと並ぶ。現実的に考えれば、ここまでで名前が挙がった選手の誰かが得点王になる可能性は高いだろう。

 とはいえ、ここまで1得点の選手の中でも37歳で5度目のW杯に臨んでいるポルトガル代表FWクリスティアーノ・ロナウドやポーランド代表の柱であるFWロベルト・レバンドフスキの巻き返しには期待したい。いずれも勢いに乗ったら止められない決定力の持ち主で、チームのペナルティーキック(PK)キッカーを務めているため、1試合での固め打ちも十分に考えられる。ポルトガルは1回戦でスイス、ポーランドはフランスと対戦する。

 また、JリーグファンにとってはJ2ファジアーノ岡山所属のオーストラリア代表FWミチェル・デュークが決勝トーナメントで得点数を増やせるかどうかも見逃せないポイントとなりそうだ。オーストラリアは強豪アルゼンチンに挑む。

 史上初の中東開催となったこの歴史的なカタールW杯で得点王の称号を得るのはどの選手だろうか。(FOOTBALL ZONE編集部)