【戦評】ダンフリースが全得点に関与、オランダが悲願Vへ一歩前進

カタール・ワールドカップ(W杯)は大会14日目を迎え、決勝トーナメントがスタート。初優勝を狙う強豪オランダ代表はDFデンゼル・ダンフリースの1ゴール2アシストの活躍でアメリカ代表に勝利し、FWリオネル・メッシ最後のW杯で注目されるアルゼンチン代表は、メッシ自身の先制点もありオーストラリア代表を下した。その両者は準々決勝で対戦する。

■オランダ 3-1 アメリカ
ラウンド16
キックオフ:現地時間12月3日18時(日本時間4日0時)

1-0 前半10分 メンフィス・デパイ(オランダ)
2-0 前半AT1分 ダレイ・ブリント(オランダ)
2-1 後半31分 ハジ・ライト(アメリカ)
3-1 後半36分 デンゼル・ダンフリース(オランダ)

 ともに整理されたサッカーで勝ち上がってきた両チームは、オランダが一日の長を見せつける結果に。前半10分には負傷明けで徐々にプレータイムを伸ばす起用になっているFWメンフィス・デパイ、ハーフタイム直前にはMFダレイ・ブリントがゴールしたが、いずれも右サイドのDFデンゼル・ダンフリースからリプレイを見るかのように同じようなグラウンダーのラストパスが入った。

 後半に入りアメリカは残り15分でニアサイドに飛び込んだFWハジ・ライトが奇跡的な軌道を描く同点ゴールを決めたものの、直後にオランダはブリントのファーサイドへのクロスにダンフリースが飛び込んで追加点。隙のない戦いぶりを見せたオレンジ軍団が、悲願の初優勝に向けて一歩前進した。

■アルゼンチン 2-1 オーストラリア
ラウンド16
キックオフ:現地時間12月3日22時(日本時間4日4時)

1-0 前半35分 リオネル・メッシ(アルゼンチン)
2-0 後半12分 フリアン・アルバレス(アルゼンチン)
2-1 後半32分 オウンゴール(オーストラリア)

 初戦でサウジアラビア代表に敗れるスタートになったアルゼンチンは復調を印象付けた。攻勢に出ながらもオーストラリアの守備に手を焼いた前半35分、セットプレーの2次攻撃でパスがつながると、ペナルティーエリア内に入り込んだメッシは眼前に広がるオーストラリア守備陣の壁を前にコースを見極めたコントロールショットを決めて先制点をもたらした。

 後半には相手GKまでの激しいプレスで追加点を奪ったアルゼンチンは、相手の枠外シュートがMFエンソ・フェルナンデスにぶつかって入る不運なオウンゴールで1点差とされたが終了間際には決定機の連続。しかし、ここで外し続けたことで試合のラストプレーでは相手FWガラン・クオルにゴール至近距離からシュートを放たれて冷や汗をかいたが、何とか逃げ切ってベスト8への進出を決めた。(FOOTBALL ZONE編集部)