クロアチア戦も相手にボールを持たせる戦いになるか

ドイツ、スペイン、コスタリカと同居するグループEをまさかの首位で通過し、一躍世界から注目を集めることになった森保ジャパン。

中でも話題になっているのが日本代表の低いポゼッション率だ。データサイト『WhoScored』によると、ここまで日本はコスタリカに次いで2番目に低い32.1%の平均ポゼッション率を記録している。

もっとも日本とコスタリカはドイツ、スペインを相手にしていたため、この2試合でポゼッション率が落ちてしまうのは仕方がない。別のチームが相手ならば、日本ももう少しポゼッション出来るだろう。

ただ、今の日本がそこまでポゼッションにこだわっていないのも事実。堅守速攻が効いており、これまでの日本にはない縦への推進力がある。その姿に世界も驚いていることだろう。

独『Sport1』は続くベスト16のクロアチア戦でも似た構図になるのではないかと注目している。ドイツ、スペインほどはボールを支配されないかもしれないが、クロアチアは大会で10番目に高い53.8%の平均ポゼッション率を記録している。中盤にはルカ・モドリッチ、マテオ・コバチッチ、マルセロ・ブロゾビッチらビッグクラブでプレイする実力者が揃っており、中盤の技術力ではクロアチアが上と見ていいだろう。

しかし、今大会は日本が実践しているようにポゼッション率の低いチームが勝つケースが目立っている。平均ポゼッション率が3番目に低いポーランド代表(33.5%)、5番目に低いモロッコ代表(36.5%)がベスト16へ進んでいるのも印象的だ。

一方で平均ポゼッション率が9番目に高かったベルギー(57.4%)、6番目のドイツ(59.8%)、5番目のデンマーク(60.4%)がグループステージで姿を消している。ちなみにトップは日本が撃破したスペインだ(76.9%)。

クロアチア戦でボールを支配されたとしても、今の森保ジャパンが怖がることはない。むしろ反撃を狙うチャンスでもある。もちろんモドリッチやコバチッチのアイディアは要注意だが、日本はまた平均ポゼッション率TOP10のチームを打ち崩すのか。世界もそこに注目している。