昨夏のEURO2020もGSは無得点だった
4年前のFIFAワールドカップ・ロシア大会で得点王に輝いたのは、イングランド代表FWハリー・ケインだ。
今回のカタール大会では2大会連続得点王に期待がかかるが、ケインにはまだゴールが生まれていない。アシストは記録しているが、エースに得点が生まれていないことを不安視しているサポーターもいるだろう。
しかし、ケインは4年前のパフォーマンスに納得していないという。ロシア大会でのケインは計6ゴールを奪って得点王に輝いたが、そのうちの5点はグループステージ第1戦と第2戦で固め打ちしたものだった。初戦のチュニジア戦で2ゴール、第2戦のパナマ戦でハットトリック、そしてベスト16のコロンビア戦で1ゴール。これで計6ゴールだ。
これだけでも凄いが、やはりエースには決勝トーナメントの重要な局面でゴールを決めてもらいたい。ケインもそのことを反省したようで、昨夏のEURO2020から修正をかけ始めたと語っている。
「4年前も素晴らしい大会だった。スタートから多くのゴールを決めたけど、大会が進むにつれてパフォーマンスが低下したように感じたんだ。だから去年のEUROでは異なる方法でやろうと意識していた。もちろん良い形でスタートしたいけど、決勝トーナメントでフィジカルとメンタルがベストになるようトライしてきた。この段階で2、3点決められていれば良かったけど、グループステージの戦いは良かったと思う」
「時が経てば分かることだ。決勝トーナメントにベストフォームで入りたい。個人的には良いプレイができると感じている。ゴールで評価されがちだけど、僕はいつも通り冷静だ。チームのために最善を尽くす。それを続け、その流れでゴールが生まれればいいね」 (『ESPN』より)。
実際、準優勝した昨夏のEURO2020にてケインはグループステージを無得点で終えている。スロースタートではないかと心配する声もあったが、決勝トーナメントに入るとベスト16のドイツ戦で1ゴール、準々決勝のウクライナ戦で2ゴール、準決勝のデンマーク戦で1ゴールと爆発。決勝のイタリア戦こそゴールを奪えずチームも敗れたが、ケインのプラン通りに進んだ大会だったと言える。
そして今大会もグループステージは無得点だ。予定通りならば、ここからゴール量産で頂点へ駆け上がりたい。ベスト16の相手はアフリカの強豪セネガルだが、ケインはここから得点を量産するだろうか。