クロアチア戦を控えたオンライン会見でコメント
カタール・ワールドカップ(W杯)で、ドイツ代表、スペイン代表も同居したグループEを首位通過した日本代表。その強さの要因の一つになっているのが、日常的に世界のトップレベルを体感している選手が増えたことだろう。
現在、スコットランド1部セルティックでプレーするFW前田大然も、そんな一人。今シーズンはUEFAチャンピオンズリーグ(CL)に出場して、スペイン1部レアル・マドリードやドイツ1部RBライプツィヒとも対戦した。
決勝トーナメント1回戦クロアチア代表戦の前日となる現地時間12月4日、オンライン会見に臨んだ前田は、クロアチアの印象について「日本と似た感じを持っている。戦ってくるし、日本人みたいにハードワークをしてくる選手が多い」と語った。そして警戒するポイントについて、「CLでも(ルカ・)モドリッチ選手と対戦していて、そこで攻撃の起点が作られる。そこは危険なところですし、しっかりチームとして抑えられたら勝機が見えると思う」と、2018年のバロンドール受賞者であるクロアチア代表10番の対策を鍵に挙げた。
また、CLではライプツィヒとも対戦。世界的に評価の高い20歳のDFヨシュコ・グバルディオルとも対戦しているが、前田はクロアチアの最終ラインについて「特に左利きのセンターバック(CB・グバルディオル)はCLでも戦っていて、うまいCBだなという印象を持っている。そこは気を付けたい」と警戒している。
また、グバルディオルの相棒となるDFデヤン・ロブレンは、サウサンプトンとリバプールでDF吉田麻也(シャルケ)、MF南野拓実(ASモナコ)ともチームメイトだった。「拓実くんが、『背後に蹴ったボールの処理がうまくない』『後ろからプレスをかければチャンス』と言っていたので、それができればいいかなと思います」と、チームメイトたちの日常からもヒントを得ていることを明かした。
前田にとっても、楽しみなポイントがある。セルティックのチームメイトであるDFヨシプ・ユラノヴィッチとの再会だ。ユラノヴィッチは、日本の警戒する選手に前田を挙げていたが、前田は「セルティックに入ってから、あの選手がいたからなじめたというくらい良い選手」と人物像を語り、「積極的に話しかけてくれたし、ゴールパフォーマンスを一緒にやってくれた。本当にコミュニケーションをうまくとってくれる選手で、すごくいい関係を築けていると思います」と語った。
そして、大会前には「カタールでまた会おう」と話し合ったという。ただ、前田はそれが本心からとは思えなかったようだ。「向こうは、僕たちがスペイン,ドイツと同じグループで厳しいと思っていた。あっちも本当に決勝トーナメントに来ると思っていなかったと思う。そういう意味でも倒したい。マッチアップすればバチバチ行きたい。特にプレッシャーをかけに行けたらと思います」と意気込んだ。(FOOTBALL ZONE特派・河合 拓 / Taku Kawai)