1-1のまま120分で決着付かずPK戦へ 日本は3人が失敗しベスト16で敗退

 日本代表は現地時間12月5日、カタール・ワールドカップ(W杯)の決勝トーナメント1回戦でクロアチア代表と対戦。1-1の同点で迎えた延長PK戦で1-3と敗れ、大会から姿を消した。主将のDF吉田麻也は試合後、4人中3人が失敗したPK戦について「3本外したらさすがにきつい」と見解を述べた。

 日本は前半終了間際の43分、右コーナーキック(CK)からショートCKでつなぎ、MF堂安律が角度を作った状態から中央へクロス。そのこぼれ球をFW前田大然が蹴り込み、先制点を奪った。しかし後半10分、シンプルなアーリークロスからFWイバン・ペリシッチにヘディングシュートを決められ、1-1の同点のまま90分を終えた。

 延長戦でも互いに勝負を決めるゴールを生み出すことはできず、勝負の行方はPK戦へ。先攻の日本は1人目のMF南野拓実、2人目のMF三笘薫が失敗。3人目のFW浅野拓磨は成功したものの、4人目の吉田もセーブされ、最終スコア1-3で今大会から姿を消すことを余儀なくされた。

 試合後、吉田は「監督もリスクを冒してターンオーバーを使ってここに余力を残して、明らかに向こうも疲弊していたしプランどおりだったはずだったけど、相手の守備も硬かった」とコメント。短期決戦を考慮した森保一監督の起用法は効果を発揮していただけに、主将の口からは悔しさが溢れた。

 さらに、3人が失敗したPK戦にも言及。「PKに関しては運もあるけど、ゴンちゃん(権田修一)が1本は止めてくれると思ったけど、僕も含めて3本外したらさすがにきつい」と見解を述べ、自らのキックに関しては「(左下は)研究されていたかもなあ。映像は多分それ(東京五輪)しかないから」と、唇を噛んだ。

 森保体制下でキャプテンを任され、W杯で初のベスト8入りを目指した航海は終わった。「これからサッカーは変わるし、インテンシティーも上がってくる。後ろは個で守れる選手が増えている。それが求められるようになる。冨安(健洋)や板倉(滉)、伊藤洋輝もやっていかなくてはいけなくなると思う」と、後輩たちの奮起に期待を寄せた。(FOOTBALL ZONE編集部)