現地時間12月5日、カタール・ワールドカップ(W杯)の決勝トーナメント1回戦で、日本代表はクロアチア代表と対戦。1-1のまま突入した延長戦でも決着がつかず、PK戦(1-3)の末に敗れた。

 敗戦後、日本代表の森保一監督の取った行動が、海外のファンから注目を集めている。指揮官はスタンドに詰めかけたファンのもとへ足を運んだ。そして、スタンドに向けて、腰を折った90度のお辞儀をしたのだ。

 米メディア『Yahoo!Sports』のダン・モニョス記者は、その一部始終をこのように伝えている。

「カタール大会で敗退した森保監督は、ファンに謝罪と感謝を伝えた。日本はまた準々決勝に進むことはできなかった。PK戦の末に敗れたが、そのPK戦の前に、カメラがとらえた映像が印象に残った。彼はやる気を起こさせるために話しかけていて、選手たちはそれを聞いて頷いていた。だが、PKを失敗した3人の涙を止めるには至らなかったようだ」
【画像】サポーターに向け、腰を折って90度のお辞儀。 森保監督のブレない誠実さ
 そして、指揮官の振る舞いについてこのように綴っている。

「彼は決着がついた後、サポーターが集まったスタンドに向かい、手のひらを胸に当てた後、胴体を90度折り曲げた。この“お辞儀”はファンへの感謝の気持ちと、チームの失敗に対する謝罪の気持ちを込めたものであった」

 また、米メディア『espn fc』も、この姿を写真付きで投稿。「日本代表の森保一監督は、わざわざカタールまで応援に駆けつけてくれたファンへの感謝の気持ちを込めて頭を下げた」と報じている。

 これには海外のファンから「日本人は我々の心を掴んだ」「彼らの素晴らしい習慣であり文化。次の大会ではきっと願いを叶えるだろう」「世界が彼らを見習ってほしい」「真のサムライだ」「日本はある意味、すでに勝利しているんだ」「W杯は敗退した。でも、数えきれない人の心を感動させた」といった声が寄せられている。

 ほかにも、「礼儀の無いメキシコに日本人監督を招聘してくれ」「何にせよ、彼らがスペインとドイツを破ったインパクトは大きかった」「こんなに深いお辞儀は初めて見た。リスペクトに満ちた行動だと思う」などの声が見られた。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部