オランダ代表のDFフィルジル・ファン・ダイク(リヴァプール/イングランド)が、9日に行われたFIFAワールドカップカタール2022・準々決勝アルゼンチン戦を振り返った。同日、オランダメディア『NOS』が伝えている。

 W杯無敗記録継続中のルイ・ファン・ハール監督の下、“オレンジ軍団”はグループAを2勝1分の首位通過し、決勝トーナメント1回戦ではアメリカ代表を撃破。同国史上初の優勝まであと3勝に迫った中、準々決勝で“因縁”のアルゼンチン代表と対戦した。途中出場のFWワウト・ウェクホルストが執念の2得点を挙げて、土壇場で試合を振り出したものの、2-2のまま120分間では決着がつかずにPK戦へと突入。しかし、オランダ代表は8年前と同様にPK戦の末、アルゼンチン代表の前に屈することとなった。

 2015年の代表デビュー以降、守備の要として、主将としてチームを牽引してきたファン・ダイク。そんな同選手は、PK戦で1番手のキッカーを務めたが、相手GKに防がれてしまった。結果的には、この失敗も尾を引き、オランダ代表は涙を吞むことに。試合後、ファン・ダイクは「このために多くのトレーニングを積んできた。今夜まではすべてがうまくいっていたんだ。とても残念に思うし、とても痛い」と吐露。さらに「(PK失敗の原因は)いろんなことが関係してくる。硬かった。もう少しコーナーを狙っても良かったのかもしれない。残念だけど、フットボールではこういうことが起こるんだ。またトレーニングする時がきたし、そのつもりでいる」とコースが甘かったことを悔やむとともに、さらなる成長に向けて意欲を示している。

 8年前のブラジルW杯・準決勝の悪夢が再来したオランダ代表。ヨハン・クライフ氏やロビン・ファン・ペルシ氏らレジェンドでも手にすることが叶わなかった“世界王者”を目指す旅は、2026年に持ち越しとなった。