モロッコは前半42分にFWエン・ネシリが決勝弾

 カタール・ワールドカップ(W杯)の準々決勝が現地時間12月10日に行われ、モロッコ代表がポルトガル代表に1-0で勝利。アフリカ勢として史上初のW杯ベスト4への進出を決めた。

 ポルトガルは決勝トーナメント1回戦のスイス代表戦に続いてFWクリスティアーノ・ロナウドをスタメンから外し、そこでハットトリックを達成した21歳のFWゴンサロ・ラモスをスタートの11人に並べた。一方で、スペイン代表をPK戦の末に破って史上初のW杯ベスト8進出のモロッコは、ドイツの強豪バイエルン・ミュンヘンでプレーするDFノゼア・マズラウィが負傷によりこのゲームを欠場という苦しい状況になった。

 立ち上がり、双方にセットプレーでチャンスがあったものの決められず、徐々にポルトガルがボールを持つ時間が長くなった。しかし、モロッコの最終ラインに崩れる気配はなく、むしろ鋭いカウンターを繰り出すことでゴールに迫る回数はモロッコのほうが多い展開になった。

 そして迎えた前半42分、モロッコは左サイドからゴール前にクロスを入れるとFWユスフ・エン・ネシリが驚異的なジャンプ力を見せて高い打点でのヘディングシュートを叩き込んで1-0とリードして前半を終えた。

 ポルトガルは後半6分にDFジョアン・カンセロとロナウドを交代で投入。ポルトガルが押し込んでいくと、モロッコの守備陣は前半のような余裕のある応対ができなくなってった。後半19分にはゴール正面からMFブルーノ・フェルナンデスが決定機を迎えるもののシュートは枠外に飛んだ。

 完全に攻めるポルトガル、守るモロッコという構図になった試合はハーフコートゲームのようになったものの、モロッコ守備陣が集中したプレーを見せてポルトガルにゴールを許さず。このまま1-0で逃げ切ったモロッコは、1990年イタリアW杯でのカメルーン、2002年日韓W杯でのセネガル、2010年南アフリカW杯でのガーナが敗れたベスト8の壁を越え、アフリカ勢として史上初となるW杯の準決勝へと進出した。(FOOTBALL ZONE編集部)