アイントラハト・フランクフルト所属の日本代表MF鎌田大地(26)は、FIFAワールドカップ・カタール大会(カタールW杯)開幕前に今冬残留を明言。フランクフルトとの契約期間が来年6月までである中、ローマやボルシア・ドルトムント、トッテナム・ホットスパーなど複数クラブが移籍金ゼロでの獲得に動く可能性が取りざたされている。そんな中、トッテナムの情報に詳しい専門家が鎌田大地の移籍金に関して興味深い見解を示した。10日、トッテナムの専門サイト『Lilywhite Rose』が伝えている。

 鎌田大地は今年8月末にベンフィカ移籍に迫っていたが、フランクフルトのオリバー・グラスナー監督からの説得をうけて残留。10月には英メディア『スカイスポーツ』が「フランクフルトが2025年6月までの2年契約延長を打診。チーム内最高額となる年俸を提示した」と報じると、マルクス・クレシェSD(スポーツディレクター)も契約延長オファー提示が事実だと認めていた。

 また選手本人はフランクフルトと契約延長に向かう中、先月12日のマインツ戦後に「今季はフランクフルトに残りますよ。この冬に他のクラブと交渉する可能性があるとしても、すぐに去ろうとは思っていません。(オリバー・)グラスナー監督と今シーズンはフランクフルトで終えたいと話していますしね」と、今季いっぱいフランクフルトでプレーする方針を明らかにしている。

 それでもカタールW杯開催期間中にローマやミランからの関心が伝えられているほか、ドルトムントやポルトガル1部ベンフィカなども同選手の獲得に動くとみられている。

 すると『Lilywhite Rose』のスタッフであるジョン・ウェンハム氏は「トッテナムは今シーズン2度UEFAチャンピオンズリーグの舞台でフランクフルトと対戦しているけど、そのうちの1試合で鎌田大地がゴールを決めたね」と、同選手のパフォーマンスに言及。

 「僕たちは彼のことを気に入っている。彼は優秀なミッドフィルダーで、年齢もちょうどいい。経験も豊富だし、フリーで獲得できるだろう。(ボルシア・メンヒェングラートバッハ所属の)マルクス・テュラムと少し似ているね」

 「トッテナムは彼と事前契約を結びフリーで獲得することによって、1800万ポンド(約30億1000万円)~2000万ポンド(約33億5000万円)を節約することができる可能性があるよ」と、所属クラブとの契約満了によるゼロ円移籍以外の場合だと多額の移籍金を要すると主張したのだ。

 鎌田大地は昨季、攻撃陣の中心選手としてUEFAヨーロッパリーグ制覇に貢献。今季もここまで公式戦22試合出場で12ゴール3アシストをマーク。引き続き好調ぶりを発揮していたが、カタールW杯本大会では無得点に終わるなど精彩を欠いていた。