2006年のドイツ大会、22年のカタール大会でオランダから警戒される

 カタール・ワールドカップ(W杯)の準々決勝で、アルゼンチン代表が現地時間12月9日にオランダ代表と対戦し、ペナルティーキック(PK)戦の末に準決勝へと進出した。FWリオネル・メッシは先制点をアシストし、PKで2点目を決めるなど活躍を見せたが、海外メディアは試合中に敷かれた“メッシ包囲網”に注目している。

 試合は前半にFWリオネル・メッシのアシストからDFナウエル・モリーナが先制ゴール。さらに後半はMFマルコス・アクーニャが奪ったPKをメッシが決め、2点のリードを奪った。しかしオランダは長身FWボウト・ベグホルストを投入してパワープレーに出ると、シンプルなクロスから1点を返し、ほぼラストプレーのフリーキックをトリックプレーから決めて同点に追い付いた。

 後半の残り時間が少ないところから延長戦にかけてかなり荒れたゲームは、PK戦でGKエミリアーノ・マルティネスが2本止めたアルゼンチンが勝利。試合終了後に出たもの、アルゼンチンのベンチでリオネル・スカローニ監督とワルテル・サムエルコーチに出たものを含め、両チーム合計でイエローカード18枚という大荒れなものになった。

 先制点のシーンでは、モリーナの飛び出しに合わせる絶妙なパスでアシストを記録したメッシ。試合中には、DFフィルジル・ファン・ダイク、MFフレンキー・デ・ヨング、DFナタン・アケら4人に囲まれるシーンがあったが、オーストラリアのスポーツ専門局「Optus Sport」は、2006年にも同様なシーンがあったと振り返っている。

「オランダを苦しめるリオネル・メッシ。決して変わらぬものがある。2006年、19歳のメッシがオレンジ軍団の包囲網の中を突破。16年後、35歳となった彼は同じことをしている。マジシャン」

 写真では、メッシにとって初のW杯となったドイツ大会でオランダの選手6人に警戒されるシーンと対比されており、ファンからは「魔法だ」といった声が上がっていた。(FOOTBALL ZONE編集部)