クロアチアは日本戦に続き、またしてもPK戦での強さを見せつけた。ただそれも、ブルーノ・ペトコビッチの一発があってこそだ。

 12月9日に行われたカタール・ワールドカップ準々決勝で、クロアチアはブラジルをPK戦の末に下し、ベスト4進出を果たした。延長前半にネイマールの先制点を許し、崖っぷちに立たされながらも、117分にペトコビッチが同点弾をマーク。PK戦に持ち込んで勝利をもぎ取った。

 ディナモ・ザグレブに所属する28歳のペトコビッチは、ユース時代からイタリアのクラブを転々とした。カターニア、ヴァレーゼ、レッジャーナ、ヴィルトゥス・エンテッラ、トラーパニ、ボローニャ、ヴェローナに所属している。

 だが、カルチョの国では思うようにブレイクできず、ペトコビッチは2018年に帰国。ディナモ・ザグレブで得点力を発揮するようになり、今回脚光を浴びるに至った。

 そんな過去に注目したのが、イタリア紙『Tuttosport』だ。ペトコビッチが一時期レッジャーナに所属していたことから、海外でも人気のアニメ「キャプテン翼」に登場する日向小次郎となぞらえた。

【動画】日向小次郎のタイガーショット級?  ペトコビッチがブラジル戦で決めた劇的な同点弾
 
 キャプテン翼の中でワールドユース選手権を制し、ユベントスに移籍した日向小次郎は、武者修行のためのセリエCのレッジャーナにレンタル移籍。クラブのセリエB昇格に貢献している。

 レッジャーナ在籍経験を持つペトコビッチが世界の頂点を目指しているとあり、Tuttosport紙は「ペトコビッチとマーク・レンダース(日向小次郎)には信じられない類似点がある。どちらもワールドカップを戦い、どちらもレッジャーナのユニホームを着た」と報じた。

「ペトコビッチは2016年に(日向小次郎と違って)レッジャーナをB昇格に導くことはできなかったが、今大会でアニメの中の同僚に匹敵するかもしれない」

 クロアチアは13日の準決勝でアルゼンチンと対戦する。ペトコビッチはルカ・モドリッチらと、4年前にも立ったファイナルの舞台を踏むことができるだろうか。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部