ドイツ2部フォルトゥナ・デュッセルドルフ所属の日本代表MF田中碧(24)は、FIFAワールドカップ・カタール大会(カタールW杯)に参戦。スペイン戦ではブライトン所属MF三笘薫(25)の折り返しから逆転ゴールを決めて、金星に貢献した。デュッセルドルフ幹部は田中碧の活躍を称えるとともに、高額の移籍金による同選手の放出を示唆している。11日、ドイツメディア『2liga』が報じた。
同選手はカタールW杯直前の強化試合・カナダ戦で先発出場すると、先月23日のグループリーグ初戦・ドイツ戦でもスタメン出場。スペイン戦で決勝ゴールをあげると、決勝トーナメント1回戦・クロアチア戦でも延長戦前半途中からピッチに立っていた。
デュッセルドルフのクリスティアン・ウェーバーSD(スポーツディレクター)は「フットボールだからこそ書ける物語だ。カタールW杯における田中碧の活躍を嬉しく思っているし、本人にとってもクラブにとってもいいことだ。もちろん、日本代表とドイツ代表が勝ち進んでくれたらさらに良かったんだけどね」と、カタールW杯における田中碧のパフォーマンスを称賛している。
また同選手の今後の可能性について聞かれると「(カタールW杯での活躍が)田中碧の市場価値上昇につながることを期待している。彼はすでに日本ではスーパースターであり、銅像を建てるに値する選手だ。我々にとっては、スポーツの面でも経済的な面でもとても良い話である」とコメント。
『2liga』はウェーバーSDの発言をうけて「田中碧の急成長により、フォルトゥナ・デュッセルドルフは将来的にさらなる収入を得ることができるだろう」と、デュッセルドルフが同選手の放出で高額の移籍金を得る可能性に言及している。
なお東京五輪出場の経験を持つ田中碧は昨年6月、川崎フロンターレからデュッセルドルフへ1年レンタルにより加入。今年4月に買い取りオプション行使による完全移籍が正式決定すると、今季はここまでドイツ2部リーグで17試合中12試合に先発出場するなど主力選手として活躍している。
またデュッセルドルフは田中碧のカタールW杯出場により、国際サッカー連盟(FIFA)から補償金として20万ユーロ(約2900万円)以上を受け取るという。