明治安田生命J1リーグの浦和レッズは先月、リカルド・ロドリゲス監督の後任としてポーランド人のマシエイ・スコルツァ氏を招へいしている。そのスコルツァ氏がFIFAワールドカップ・カタール大会(カタールW杯)ベスト16で敗退したポーランド代表監督就任の監督就任オファーを拒否していたようだ。12日、ポーランド国内のラジオ局『Radio ZET』が報じている。

 ポーランド代表は先月17日の国際親善試合・チリ戦で1-0と勝利した上で、カタールW杯に参戦。バルセロナ所属FWロベルト・レバンドフスキ(34)らを擁する中、グループリーグを1勝1分1敗で終了。メキシコ代表と勝ち点4で並び、一時はイエローカード枚数の差によるフェアプレーポイント(FPP)で決着がつく可能性もあったが、得失点差でメキシコ代表を上回りベスト16入りを果たしていた。

 しかし決勝トーナメント1回戦では、W杯優勝候補のフランス代表相手に1-3と完敗。1986年以来9大会ぶりとなるグループリーグ突破を果たしたものの、ベスト16で大会を後にしていた。

 『Radio ZET』の報道によると、スコルツァ氏は以前からカタールW杯後の次期監督候補に挙がっていたほか、ポーランドサッカー協会(PZPN)会長が本人に連絡をとったとのこと。しかしすでに浦和レッズと契約を結んでいることもあり、監督就任打診を却下されたという。

 またチェスワフ・ミフニェビチ現監督とPZPNの契約期間は今月末までとのこと。ただミフニェビチ監督は先週、『Radio ZET』のインタビューでカタールW杯後の監督辞任の可能性を否定。PZPN会長と不仲であるという噂についても否定したという。

 なおスコルツァ氏は、2006年にポーランド代表のアシスタントコーチとしてFIFAワールドカップ・ドイツ大会に参戦。ドイツW杯終了後はポーランド国内の複数クラブを率いたほか、2018年3月から2年間にわたって23歳以下のUAE代表を指揮していた。

 また昨年7月から再びレフ・ポズナンを指揮すると、2021/22シーズンのリーグ戦で2位に5ポイント差をつけて優勝。自身通算4度目となるポーランド1部リーグ制覇を成し遂げていたが、シーズン終了後に監督を退任。およそ4か月の無所属期間をへて、浦和レッズの監督に就任している。