FIFAワールドカップカタール2022で、ブラジル代表はクロアチア代表にPK戦の末に敗れ、2大会連続の準々決勝敗退となった。チッチ監督が今大会限りで指揮官の座から退くことを明言している中で、後任に大きな注目が集まっている。
このような状況の中、イギリスメディア『ミラー』が12日、ブラジルサッカー連盟(CBF)がマンチェスター・Cを率いるジョゼップ・グアルディオラ監督に接触したことを報じた。実現すれば“王国”にとって夢のような話であることに間違いはないが、グアルディオラ監督はマンチェスター・Cとの契約を延長したばかり。2025年6月30日までの新契約が結ばれた後であることを考慮すると、“引き抜き”は現実的ではないと予想される。
ブラジルメディア『グローボ』も金銭面や契約延長直後であることを引き合いに出しながら、グアルディオラ監督の招へいは現実的ではないとの見方を示している。現在レアル・マドリードを率いるカルロ・アンチェロッティ監督の名前も候補として挙がっているが、同監督はレアル・マドリード退任後に監督業を引退することを明言している。今夏の引き抜きは現実的ではないが、監督キャリアの最後に代表チームの指揮を執る可能性は0ではないかもしれない。
その他にも、『グローボ』はローマを率いるジョゼ・モウリーニョ監督、パルメイラスで評価を高めるアベル・フェレイラ監督、フルミネンセで指揮を執るフェルナンド・ジニス監督などの名前を挙げた。3名はポルトガル語を母国語としており、選手とのコミュニケーションに問題がないことも利点の1つだ。既にCBFは「攻撃的なスタイルを持ち、若手の育成に長けた監督を望んでいる」と発言しており、この条件が選定において重要視されることは間違いないだろう。
また、ここまで名前が出てきた候補者の中で、ブラジル国籍なのはジニス監督のみ。これまでブラジル国籍の監督を一貫してきた“セレソン”にとって、外国籍監督の招へいが実現すれば、歴史の新たな1ページが開くこととなる。果たして、2002年の日韓大会を最後に優勝から遠ざかっているブラジル代表には、誰が新監督として招かれるのだろうか。CBFの決断に注目が集まる。