カタールW杯で準々決勝敗退、すでにチッチ監督が退任

 ブラジル代表は、カタール・ワールドカップ(W杯)の優勝候補に挙げられながらも、準々決勝でクロアチア代表にペナルティーキック(PK)戦で敗れてベスト8で敗退した。大会後、2016年から指揮を執っていたチッチ監督が退任し、ブラジルサッカー連盟(CBF)は後任を探しているが、外国籍監督の招聘を目指しているようだ。ブラジル・メディア「UOL」は現ローマのジョゼ・モウリーニョ監督や元フランス代表MFジネディーヌ・ジダン氏が候補に挙がっていると報じている。

 カタールで6度目のW杯優勝を目指したブラジルだったが、クロアチアとの準々決勝では0-0で90分を終えると、延長ではエースであるFWネイマールのゴールで先制する。しかし、その後同点に追いつかれると、PK戦を2-4で落として大会から去ることになった。

 FIFAランク1位で大会に臨み、現地でも優勝候補の筆頭に挙げられていたブラジルだが、この敗退を受けてチッチ監督が退任。後任をめぐって各国メディアが報じているが、「UOL」が記事をまとめ、モウリーニョ監督について「イタリアの新聞ラ・レプッブリカによるとCBFが担当を送り、ジョルジュ・メンデス代理人との接触をはかった」と報じた。そして「カルロ・アンチェロッティ監督(現レアル・マドリード監督)、ペップ・グアルディオラ監督(現マンチェスター・シティ監督)との交渉が難しいと判断した後のオプションとして浮上」「ローマの関係は冷めつつある」などと、可能性があることを指摘するとともに、モウリーニョ監督の母国でもあるポルトガルとの競争になると報じた。

 また、ジダン氏については、フランス紙「レキップ」が「チッチ監督の後任にCBFが求めるプロファイルに合致する。CBFは外国人監督、違約金がかからない者、強い実績の3点を求めている」と報じていることを伝えている。ジダン氏はディディエ・デシャン監督の後任としてフランス代表を率いるのではないかと報じられていたが、フランスサッカー連盟(FFF)は、カタールW杯でもチームを準優勝に導いた指揮官の続投を希望しているという。

 なお、ほかの候補者としては、アルゼンチン人のマルセロ・ガジャルド氏、マウリシオ・ポチェッティーノ氏、ドイツ人のトーマス・トゥヘル氏、スペイン人のロベルト・マルティネス氏、ラファエル・ベニテス氏と、現在はフリーとなっている世界的な監督の名前が挙げられている。

 2002年の日韓大会を最後に、W杯の優勝から遠ざかっているブラジルだが、2026年W杯に向けては、誰がチームを率いることになるだろうか。(FOOTBALL ZONE編集部)