現地時間12月13日、カタール・ワールドカップ(W杯)の準決勝が行なわれ、アルゼンチン代表がクロアチア代表に3-0で勝利した。

 だが、この試合でアルゼンチンを勢いづけた1点目に疑問符を浮かべているのが、元イングランド代表の面々だ。34分、クロアチアの最終ラインの裏に抜け出したフリアン・アルバレスが、エリア内でGKドミニク・リバコビッチに“倒された”というレフェリーの判断でPKに。これをリオネル・メッシが豪快に沈め、今大会5ゴール目を記録している。

 このPK判定について、中継を担当していた『ITV』に出演した元イングランド代表ガリー・ネビルは自身のTwitterで「ペナルティ? 私にはそうは思えない! GKは他に何ができる?ボールを守ろうとするあの動作、彼は足を踏み出す。もし走り続けてアルバレスを倒したなら妥当だが、その前で足を止めている」と判定に疑問符をつけた。

 さらに、共演していたイアン・ライトも「なぜ彼らはVARチェックすら入らないんだ? なぜなのか全く分からない。あれはPKじゃない」と否定している。
【動画】メッシの今大会5ゴール目! 鋭いPKでチームに勢いをもたらす
 同席していた元スコットランド代表ロイ・キーンも「PKじゃない」と否定。ちなみに、同時に出演していた元国際レフェリーのペーター・ウォルトン氏は、司会者に「あんな体当たりのようなことでPKを取られるなら、GKは何をすればいい?」と尋ねられると、「まあ、ボールを阻むことだろう」と語るにとどまったという。

 ちなみにファンの間でも意見が割れており、「アルバレスが体当たりしているだけ」「キーパーは身体を広げてシュートをブロックしに行く権利がある。アルバレスはぶつかる前にすでにシュートを打っている。なぜPK?」「アフターでファウルを取ったなら、こんなルールはフットボールを殺している!」「足をかけているのだから、ファウルが妥当だ」と賛否が行き交っている状態だ。

 結果はアルゼンチンの3-0という圧勝だった。しかし、この1点目が流れを作った一因でもあり、OBやファンからは問題視する声が上がった。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部