ボルシア・メンヒェングラートバッハ(ボルシアMG)所属の日本代表DF板倉滉(25)は、FIFAワールドカップ・カタール大会(カタールW杯)ドイツ戦やスペイン戦での金星に貢献。セリエA(イタリア1部)の名門ユベントスからの関心が伝えられる中、ボルシアMG監督からシーズン後半戦でのフル稼働を期待。ドイツ紙『ビルト』は板倉滉の起用法に変化が生まれる可能性を指摘している。
同選手は昨季に主力選手としてシャルケのブンデスリーガ昇格に貢献すると、今年7月にボルシアMGへ移籍。加入1年目の今季からいきなりセンターバックでレギュラーに定着していたが、9月12日のトレーニング中に左膝の内側側副靭帯を断裂。先月11日のボルシア・ドルトムント戦で復帰すると、カタールW杯ではグループリーグ全試合にフル出場していた。
『ビルト』が13日に伝えたところによると、板倉滉は今月20日にもボルシアMGのトレーニングに再合流するとのこと。ボルシアMGのダニエル・ファルケ監督は同選手について「負傷離脱する前まで、板倉滉は我々のシーズン最優秀選手のように感じられ、最高のパフォーマンスを見せてくれた。もちろん、今は特にそういう人が欠けている」と語るなど、全幅の信頼を寄せている。
またボルシアMGは板倉滉の離脱後に失点数が増加。スイス代表DFニコ・エルヴェディ(26)とDFマーヴィン・フリードリヒ(27)がセンターバックでコンビを組んできたが、『ビルト』はいずれか一方が板倉滉の復帰によってベンチ要員に降格すると主張。ただ一方で、板倉滉を中盤の守備的MFとして起用する可能性があるとも主張している。
なおイタリア紙『コリエレ・デッロ・スポルト』は先月28日、ユベントスがカタールW杯における板倉滉のパフォーマンスに注目していると報道。センターバックのみならず中盤でのプレーが可能な点や、ボール保持時のプレーを高く評価しているが、ボルシアMGの要求額は1200万ユーロ(約17億2000万円)~1500万ユーロ(約21億5000万円)と予想されている。
またスペイン紙『マルカ』は今月8日、「カタールW杯期間中に市場価値が倍増した17選手」という特集記事で板倉滉を紹介。「日本代表はスーパーサブの堂安律や三笘薫など、市場価値を上げた選手が複数名いる。ただ彼らとちがって、板倉滉はカタールW杯を通じて最もコンスタントに好パフォーマンスを発揮していた」
「彼はアグレッシブさやエリアのカバーリングをする際の予測能力に長けていることを証明した。くわえて3バックシステムであれ4バックシステムであれ、ビルドアップを主導していた」と評していた。