2026年は参加国が32か国から48か国に増加

 日本代表はカタール・ワールドカップ(W杯)で、2大会連続で決勝トーナメントに進出。初のベスト8へはまた一歩届かなかったが、グループリーグで強豪ドイツ代表とスペイン代表を破り、決勝トーナメント1回戦でクロアチア代表相手にペナルティーキック(PK)戦まで持ち込んだ戦いぶりは世界からも賛辞が送られた。

 今大会は、その日本を含めアジア3か国(ほか韓国代表、オーストラリア代表)がベスト16まで駒を進めた初のケースに。そんななか海外メディアでは4年後の大会を展望し、参加国が32か国から48か国に増加する状況と合わせてアジアやアフリカ勢の今後を考察している。

 カナダ・メキシコ・アメリカ合衆国の3か国共同開催となる2026年度は、国際サッカー連盟(FIFA)が事前に参加国数の増加を決定。さまざまな影響が考えられるが、開催国の1つであるカナダメディア「13th Man Sports」は「歓迎する声もあるが、多くの反発もある」としながら、大会のクオリティーが下がる可能性も指摘している。

「32チームでもチーム間の質に大きなギャップがあり、さらに16チームを追加すると、さらにギャップが広がり一方的でクオリティーの低い、退屈な試合が増える可能性がある」と懸念を示すと、「(大会方式にもよるが)最低でも16試合多く行われることになり、より多くのスタジアムとインフラが必要になる。1か国だけの開催はとても非現実的になる」と今後、W杯の複数国開催が通例になるかもしれないと予想した。

 そのうえで、カタール大会の結果も含めアジアやアフリカ勢の躍進も記事では触れ、「W杯が拡大すればその質は落ちるだろうが2022年以降、アフリカとアジアのトップチームが、かつてほどヨーロッパや南米のトップチームに遅れをとっていない」と評価。「アジアは非常に印象的で、歴史を作った。日本、韓国、オーストラリアがベスト16に進出。この3チームは、いずれも非常に厳しいグループリーグを勝ち抜いた」と紹介し、日本は「グループFの首位に立った。ドイツとスペインを破ったのだ」と功績を称えている。

 記事は「年を追うごとにアフリカやアジアの選手たちがヨーロッパのエリートリーグでプレーするようになり、彼らが追い付くのは必然的なこと」と変化を伝え、「ヨーロッパや南米以外のチームが次のW杯、そして近い将来に活躍する可能性は非常に高いと言えるだろう」と締め括っている。

 2大会連続でベスト16となった日本だが、その先の“ベスト8”以上の結果をなかなか得られないでいる。アジア勢を牽引する国としても、次の大会でどこまで結果を出せるかで世界の評価もまた変わってくるはずだ。(FOOTBALL ZONE編集部)