【FIFA ワールドカップ カタール 2022・決勝トーナメント準決勝】フランス2-0モロッコ(日本時間12月15日/アルバイト スタジアム)
前回優勝のフランスに敗れたものの、その健闘ぶりで大会を大いに盛り上げたアフリカの雄・モロッコ。屈強なディフェンスから度々、実況者などから「赤い壁」とも例えられていたが、その壁はピッチ上だけではなかった。必死に体を張り、守り続ける選手たちにスタンドからは多くのサポーターたちが、まさに赤い壁のようにきれいに揃ったチャントを響かせ続けていた。
「チャント」とは、一定のリズムと節を持って祈りを捧げるもの。スポーツ現場ではファンが応援をするという意味合いで伝わることが多いが、サッカーでは熱烈なファンを「サポーター」と呼ぶように、きれいに揃えた声は単なる応援ではなく、祈りのようなものだ。
アフリカ勢初のベスト4進出を後押ししたサポーターたちのチャントだが、2連覇を目指すフランスに対して必死に戦う選手たちに向けて、この試合でも繰り返し送られていた。きれいに揃えたディフェンスラインのように、統率の取れたチャントは大きなスタジアムに響き渡っていた。
3位決定戦では、前回準優勝のクロアチアと対戦。ベスト4で終わるか、3位で終わるか。ピッチ上でもスタンドでも、赤い壁がもう一つ先の世界に足を踏み入れるべく全力を尽くす。
(ABEMA/FIFA ワールドカップ カタール 2022)