FIFA カタール ワールドカップ 2022では、数々のスーパーゴールが生まれた。全172ゴールの中から芸術点が高いゴールを勝手に選出。ヘディング、セットプレー、ボレー、FK、ミドルシュートの5部門を紹介していく。

【映像】圧巻ミドルに完璧ボレー、大会を彩るスーパーゴールたち

ベストヘディング部門:グバルディオル(クロアチア)

 モロッコとの3位決定戦で生まれた “バットマン”の豪快ヘッドを選出した。

 ゴールレスで迎えた7分、クロアチアは敵陣でFKを獲得。モドリッチがボールを跨ぐとこれにモロッコの選手がつられて陣形が崩れた瞬間、マイェルはフリーになっていたペリシッチを狙った。ニアサイドに膨らんだペリシッチが中へとボールを折り返し、最後はボックス内に入ってきたグバルディオルがダイビングヘッドで合わせる。美しい空中での姿勢、シュートの勢い、飛んだコース。どれをとっても完璧な一撃となった。

空飛ぶバットマンのヘディング、フランス代表MFの鳥肌ミドル カタールW杯注目シーンから選んだ芸術点の高い種類別ベストゴール

ベストセットプレー部門:ウェクホルスト(オランダ)

 オランダ代表が土壇場で見せた珠玉のセットプレーは、何度でもみたくなるスーパーゴールだった。

 オランダ代表は準々決勝でアルゼンチン代表と対戦。1点ビハインドで迎えた後半のアディショナルタイム11分にFKを獲得した。体格で有利なオランダ代表だけに、浮かせたボールを蹴ってくるかと思われたが、キッカーのコープマイネルスはグラウンダーの速いボールを選択。壁の中に構えていたウェクホルストがボールを受けてうまく反転すると、そのままゴールに蹴り込んだ。

 直後に試合終了のホイッスルが吹かれるなど、オランダ代表にとってはまさに起死回生の一発となった。

空飛ぶバットマンのヘディング、フランス代表MFの鳥肌ミドル カタールW杯注目シーンから選んだ芸術点の高い種類別ベストゴール

ベストボレー部門:デアラスカエタ(ウルグアイ)

 ウルグアイ代表が見せた3本の超絶パスから、観客の度肝を抜いたフィニッシュが生まれた。

 グループH第3節で、ウルグアイ代表はガーナ代表と対戦。1点リードで迎えた31分、右ウイングのペリストリが右足のアウトサイドで浮かせたパスをヌニェスが頭でスアレスに落とし、それをスアレスが相手の頭上を超えるループパスをデアラスカエタに送った。最後はデアラスカエタが強烈なダイレクトボレーでゴールに叩き込み、超絶プレーが続いた圧巻の攻撃を締めくくった。

空飛ぶバットマンのヘディング、フランス代表MFの鳥肌ミドル カタールW杯注目シーンから選んだ芸術点の高い種類別ベストゴール

ベストFK部門:チャベス(メキシコ)

 今大会も直接FKから美しいゴールが生まれている。中でもメキシコ代表のチャベスが放った芸術的なFKは今大会のベストゴールの1つと言えるものだった。

 グループC第3節でメキシコ代表はサウジアラビア代表と対戦。1点リードで迎えた52分にゴールからおよそ30メートルの距離でFKを獲得すると、キッカーのチャベスは迷わずに左足を一閃。鋭い一撃は、曲がりながら落ちてゴールの右隅に突き刺した。

空飛ぶバットマンのヘディング、フランス代表MFの鳥肌ミドル カタールW杯注目シーンから選んだ芸術点の高い種類別ベストゴール

ベストミドルシュート部門:チュアメニ(フランス)

 元日本代表MF松井大輔も思わず唸る、フランス代表のヤングスターが放った一撃も忘れてはいけない。

 そのゴールは準々決勝のイングランド代表戦で生まれた。17分、フランス代表はロングカウンターを仕掛けたがイングランド代表の素早い攻守の切り替えによりペナルティエリア内に攻め込めず。するとグリーズマンからボールを受けたチュアメニが、ワンステップで強烈な右足のミドルシュートを放ち、ボールはベリンガムの股を抜けてゴール左隅へ吸い込まれた。

 シュートの威力、精度ともに完璧な一撃に解説を務めた松井大輔も「ちょっと鳥肌が立ちました」と大絶賛するゴールとなった。
(ABEMA/FIFA ワールドカップ カタール 2022)