カタールワールドカップの決勝が現地18日に行われ、アルゼンチン代表がPK戦を制して36年ぶりの優勝を果たした。
敗れたフランス代表にとってこれほど悔しい試合はないだろう。前半に2点を先行される苦しい展開となりながら、終盤の80分と81分にFWキリアン・エムバペが立て続けにゴールネットを揺らして追いつき、延長戦に持ち込む。
すると108分にFWリオネル・メッシのゴールで再びアルゼンチン代表に勝ち越されたが、延長後半の118分にエムバペのゴールで同点に。2度にわたって追いついた末、PK戦で2人が失敗し、大会連覇を逃したのである。
フランス代表を率いるディディエ・デシャン監督は試合後の記者会見で「0-2で負けたとしても、0-3で負けたとしても、これほどの悔しさはなかっただろう。ただ選手たちに『ブラボー』と言うことができた」と、あと一歩で優勝できなかったことへのもどかしさを口にした。
そして、連覇に「触れることができるほど近づいた」が、「最後は残酷な結果に終わってしまった」と嘆く。ハットトリックを達成した選手のいるチームがワールドカップ決勝で敗れるのは、もちろん史上初。フランス代表の夢は、目前で雲のように散り霧のように消えてしまった。
「私はアルゼンチン代表を祝福したい。彼らはクオリティ、攻撃性、そして狡猾ささえも示した」
精一杯の表現で対戦相手を称えたデシャン監督は、今大会限りでフランスサッカー連盟との契約が満了を迎える。2024年のEUROまでの契約延長も噂されているが、「結果が反対だったとしても、私が今日答えを出すことはなかっただろう」と自身の進退について明言を避けた。
2大会連続でワールドカップの決勝に進んだだけでも偉業だ。素晴らしい成果を残してきたデシャン政権は今後も続いていくのか。アルゼンチン代表にリベンジする機会は訪れるのか。これ以上ない悔しさを味わった指揮官が将来に向けてどんな決断を下すか注目だ。