カタール・ワールドカップ(W杯)を準優勝で終えたフランス代表。決勝ではアルゼンチン代表と延長戦までもつれ込んで3点ずつを奪う大激戦を繰り広げたが、PK戦の末に連覇を逃している。

 そんなフランス代表が、実は大会中に内紛を抱えていた可能性があるという。仏紙『L'equipe』は、ブンデスリーガのバイエルンに所属するDFバンジャマン・パバールの発言や行動などが「チームに不和を生み出していた」と伝えている。

 フランス人ジャーナリストのロマン・モリナ氏によれば、「パバールは大会中に深刻な問題をもたらす存在だった。2018年の優勝メンバーのひとりである26歳は、チームメイトに対し強い言葉で“不適切な発言”をし、ロッカールームで毒々しい雰囲気を作り上げていた」という。ディディエ・デシャン監督らスタッフとも口論し、さらには「メディアの関係者にチームの内部事情をリークした疑いも浮上している」という。
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 このパバールの態度に対し、キャプテンのウーゴ・ロリスとオリビエ・ジルーは擁護に回っているというが、ウスマンヌ・デンベレら一部の選手からは反発を食らっていたようだ。

 デシャン監督は大会中にパバールに言及し、「試合に出場できる状態ではなかった」とコメント。実際に、パバールはカタールW杯で初戦のオーストラリア戦に先発したが、失点に絡むなどパフォーマンスは良くなく、以降は出番を与えられなかった。不調に加えて、ピッチ外での姿勢にも問題があったということだろうか。ただ、パバール陣営は「メディアへのリーク」に関与したことを否定する声明を発表している。

 母国に戻った際に開かれた報告会でも、指揮官から“ダメ出し”を食らっていたというパバール。今後の動向が懸念される。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部