2002年の日韓W杯で日本代表を率いていたフィリップ・トルシエ氏が、来年1月からベトナム代表の監督を務めることがほぼ確実となったようだ。21日、『DAN VIET』をはじめ複数のベトナムメディアが報じている。

 ベトナム代表は2017年9月に韓国人のパク・ハンソ監督を招へい。2019年のAFCアジアカップでベスト8入りを果たすと、FIFAワールドカップ・カタール大会アジア予選ではベトナム代表史上初めて2次予選を通過。最終予選では1勝1分8敗とグループB最下位に終わったが、今年3月29日に埼玉スタジアムで行われた日本戦では1-1と引き分け。1961年以来、日本代表との試合で勝ち点を獲得していた。

 そのベトナム代表は今月21日からAFF三菱電機カップ2022(東南アジアサッカー選手権)に臨んでいるが、パク・ハンソ監督はAFF三菱電機カップ2022を最後に退任することが決まっている。

 そんな中、ベトナムサッカー連盟(VFF)はパク・ハンソ監督の後任としてトルシエ氏の招へいに踏み切ったとのこと。『DAN VIET』は「21日時点で、両者の合意の詳細は発表されていない」としながらも「トルシエ氏はかつてベトナムU19代表監督を務めていたため、ベトナムのサッカーファンで彼のことを知らない人はいない」

 「トルシエ氏のもとで多くの才能ある若手選手が育ち、ベトナムサッカーに多大な貢献をしてきた。ベトナムサッカーを知り尽くしているだけに、パク・ハンソが築き上げた成功を引き継ぐことができるはずだ」と綴っている。

 なおパク・ハンソ監督のエピソードについては、ベトナムでのプレー経験を持つ元日本代表MF松井大輔(41)が昨年11月の日本代表対ベトナム代表のDAZN中継で告白。「パク・ハンソ監督すごい嫌いなんでね。日本が」、「日本製品を使わないとか、めちゃくちゃ言われたことがありますから」とコメントを残しており、日本のサッカーファンの間で話題を呼んでいた。

 かつて中田英寿氏をはじめ日本代表選手の指導にあたっていたトルシエ氏。2026年FIFAワールドカップのアジア予選をはじめ主要大会で日本代表と激突することはあるのだろうか。