アストン・ビラのウナイ・エメリ監督が、自軍のアルゼンチン代表GKエミリアーノ・マルティネスがカタール・ワールドカップ(W杯)の決勝後に取った言動に苦言を呈した。英紙『Daily Mail』が12月23日付けで報じている。

 30歳の守護神は死闘となったフランスとの決勝をはじめ、大会を通じて好守を連発。最優秀GKに輝く活躍を見せ、大黒柱のリオネル・メッシと共に36年ぶりのW杯制覇に大きく貢献した。

 しかし、セレモニーでの振る舞いは決して褒められたものではなかった。なんと、授与されたトロフィーを股間にあてる下品なパフォーマンスを披露したのだ。

 さらに歓喜に沸くロッカールームで、「1分間の黙とう。死亡したエムバペのために」とフランスの大エース、キリアン・エムバペを嘲笑すれば、今度は母国で行なわれた優勝パレードで、エムバペのお面を被せた人形を抱えて登場し、侮辱を重ねた。

 解任されたスティーブン・ジェラードの後任として、10月からビラを率いている指揮官は、ややご立腹の様子だ。「彼が来週ここに来る時に話をしたい。祝福よりも、彼のパフォーマンスと勝利について考えている」と語った。
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「私は、彼がどのようなパフォーマンスをしたのか、その後どのように我々と勝利を分かち合うのかに集中したい。彼の感情をコントロールしたいので、話をするつもりだ。

 我々は価値観を持たなければならないし、相手選手との振る舞いに集中しなければならない。90%のケースで非常に良いことを話せるし、彼のプレーや勝利を誇りに思えるとはいえ、それはお祝いのような小さなものよりも、もっと大事なことだ」

 渦中のE・マルティネスは29日に合流予定。元日のトッテナム戦から出場させる意向のようだ。

「ワールドカップの前に、全ての選手は大会後に最低7日間、最高で12日間の休暇を取るだろうと言った。だからエミリアーノには木曜日に来てもらい、トッテナム戦に出場してもらうつもりだ」

 すっかりヒールの印象が強くなってしまった守護神は、プレミアリーグでファンと指揮官の期待に応える、真摯なプレーを見せられるか。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部