ブンデスリーガのVfLボーフムに所属する日本代表FW浅野拓磨(27)は、カタールW杯で活躍。ドイツ戦では勝ち越しゴールを決めるなど、大金星の立役者となった。その浅野拓磨の市場価値が現地で驚きをもって受け止められているほか、すでにドイツ国外クラブからオファーが届いているようだ。26日、ドイツ紙『RevierSport』が報じている。

 浅野拓磨は今季開幕からほぼ全試合で先発出場していたものの、9月10日のシャルケ戦で右膝の内側側副靭帯を断裂。カタールW杯開幕前に復帰することなく、VfLボーフムを一時離脱して日本代表の活動に合流したこともあり、同選手の状態が心配されていた。

 しかし先月17日の強化試合・カナダ戦で先発出場すると、23日のグループリーグ初戦・ドイツ戦では57分から出場。1-1で迎えた83分に相手ディフェンダーとの競り合いながらもペナルティエリア右隅で角度のない位置から強烈なシュートを放ち、勝ち越しゴールを奪っていた。

 ドイツの移籍専門サイト『トランスファーマルクト』によると、浅野拓磨の市場価値はカタールW杯をへて300万ユーロ(約4億2000万円)から400万ユーロ(約5億7000万円)へ上昇したとのこと。

 『RevierSport』は、同選手がVfLボーフム内で2番目に市場価値の高い選手となったことについて「予想されなかったこと」とした上で「浅野拓磨は内側靭帯断裂により、カタールW杯前に2か月間もプレーしていなかった。しかしカタールW杯に間に合うようにコンディションを整えると、大舞台で活躍した。彼は今、ブンデスリーガ残留というミッション達成のための希望者のひとりとなっている」と綴っている。

 ただ一方でトルコメディア『ファナティック』は今月7日、トルコ1部ベシクタシュがアルジェリア代表FWラシド・ゲザル(30)の負傷離脱をうけて、浅野拓磨の獲得オファーをVfLボーフムに提示したと報道。VfLボーフムはベシクタシュに対して移籍金400万ユーロ(約5億8000万円)を要求したとみられるほか、他クラブからも同選手獲得の可能性について連絡があったという。

 ドイツ戦での決勝弾により市場価値を高めた浅野拓磨。果たして来年1月の移籍市場で所属クラブを変えることはあるのだろうか。