12月18日に下鳥羽公園で行われた「京都スポーツの殿堂~伝導事業~シンエネ釜本サッカー教室」。

スポーツの分野で著しい成功を収めた京都市出身のレジェンドを招き、少年少女にその経験を伝導しようというイベントだ。

今回はなんとあの「伝説の点取り屋」釜本邦茂さんが登場。ただ、この数日前まで入院されていたということで、コーチとして指導を加地亮さんと金正也さんが担当されていた。

ボールのタッチのやり方やドリブル、シュートなどさまざまなトレーニングが行われており、その模様は動画でご紹介しているぞ。

そして、体調がそれほど優れない中ではあったものの、釜本邦茂さんは事前に取材を申し込んでいた我々を部屋に招き入れてインタビューに答えてくださったのだ。

釜本邦茂

「ドイツとスペインに勝ったというのは、すごいことだと思いますよね。監督の采配もある意味では光った。

よく言っていたんだけどね。柳の下でドジョウが一匹釣れたと。二匹目のドジョウは釣れなかったけども、三匹目にはタイが釣れた。

(釜本さんも教えを受けたドイツのサッカーは?)ドイツはとても基礎がきっちりとしたもの。

ただ、今のドイツのサッカーもクラブチームは強いけれども、タレントはいない。

これからのサッカーというのは、どうしてもストライカーがね。ボールを回してどうにかすることは日本もそれなりにできるけれども、結局最終的なエリアに入ったときに個人が何をできるか。

世界のベスト4に行くようなチームや国には、そのような選手がいますよね。一生懸命やっているんだけどね。

(ハーランドやレヴァンドフスキなど、いわゆるセンターフォワードの選手が近年見直されているように思います)

それはそうだと思いますよ。今はとても守備が堅いからね。なかなか点が獲れない。どうしてもカウンターの勝負になりますから。そこのところで、センターフォワードの力が見直されるんじゃないでしょうか。

日本でも、このような子供の世代から育っていかないとね。常に目標を持って…勝利思考というかね。そういう意識を持ってやることが大事ではないかと思います。

(日本代表のスタイルについては?)今のままでいいんじゃないかと思いますよ。ただタレントは育てなければいかん。

全部が全部今のままではいけないし、見直すべきところは見直すべき。そこは点取り屋をどう育てていくか。個人の力をどう発揮するか。そのような選手が必要になってくると思います」

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日本代表のスタイルは守備的でいいのか、もっとボールを持つべきなのか。いろいろ議論が行われているが、釜本邦茂さんは「スタイルよりも個人の力を発揮できるタレントを育成すること」を考えるべきだと感じているそうだ。