病院に運ばれた朝倉さんの意識が戻ったのは、2日後のことだった。
「すごい痛みで目が覚めた。どこにいるか、まずこっちの世界なのか、もう亡くなっているのかも分からなかった。ただ、人の声や機械の音で『病院にいるんだな』と分かった」

怪我の様子はどうだったのか。
「右足は開放骨折と言って、骨が飛び出た状態だった。傷が残っているが、肉を繋ぎ止めてもらった感じだ。踵はボルトなどで形成してもらって、何とか足の形になった。肺の後ろあたりがグチャっとなっていたのと、腰椎、腰あたりが損傷した。脊髄損傷で下半身は動かない」
入院直後の日記に「あんなに死にたくてとんだのに、生きててよかった」
