2025年シーズンが開幕したMLB(メジャーリーグベースボール)。日本では、ロサンゼルス・エンゼルスの大谷翔平(おおたに しょうへい)選手ら日本人メジャーリーガーたちの活躍が毎日のように報じられています。
今年はどのような選手がMLBの舞台でプレーしているのでしょうか。本稿では日本人選手16名に加え、侍ジャパン(野球日本代表)で活躍したラーズ・ヌートバー選手を紹介していきます。
目次
- MLBに所属する日本人メジャーリーガーは何人?
- 大谷翔平(ドジャース/ナ・リーグ)
- 山本由伸(ドジャース/ナ・リーグ)
- 佐々木朗希(ドジャース/ナ・リーグ)
- ダルビッシュ有(パドレス/ナ・リーグ)
- 松井裕樹(パドレス/ナ・リーグ)
- 鈴木誠也(カブス/ナ・リーグ)
- 今永昇太(カブス/ナ・リーグ)
- 菊池雄星(エンゼルス/ア・リーグ)
- 千賀滉大(メッツ/ナ・リーグ)
- 藤浪晋太郎(マリナーズ/ア・リーグ)
- 前田健太(タイガース/ア・リーグ)
- 吉田正尚(レッドソックス/ア・リーグ)
- 菅野智之(オリオールズ/ア・リーグ)
- 青柳晃洋(フィリーズ/ナ・リーグ)
- 小笠原慎之介(ナショナルズ/ナ・リーグ)
- 森井翔太郎(アスレチックス/ア・リーグ)
- ラーズ・ヌートバー(カージナルス/ナ・リーグ)
- MLB日本人メジャーリーガーのまとめ
MLBに所属する日本人メジャーリーガーは何人?
2025年シーズンのMLBでは現在、16人の日本人選手が所属しています。ロサンゼルス・ドジャースにマイナー契約を結んで移籍した佐々木朗希選手のほか、菅野智之選手がオリオールズへ、青柳晃洋選手がフィリーズへ、小笠原慎之介選手がナショナルズへ、森井翔太郎選手がアスレチックスへと、今シーズンからMLBに挑戦する選手たちの活躍も期待されます。
その16人のうち、複数の日本人選手が所属するメジャー球団もあります。もちろんシーズン中は対戦相手として顔を合わせることも珍しくありません。
大谷翔平(ドジャース/ナ・リーグ)
名前:大谷翔平(おおたに しょうへい)
生年月日:1994年7月5日
所属:ロサンゼルス・ドジャース(ナ・リーグ西地区)
ポジション:投手/指名打者
投打:右投左打
2018年にエンゼルスへと加入した大谷選手は、1年目から104試合に出場し22本塁打を放つと、投手としては4勝2敗、防御率3.31の成績を残します。投打の二刀流としての活躍でRookie of the Year(新人王)を受賞しました。しかし決して順風満帆だったわけではなく、10月には右肘のトミー・ジョン手術を受けています。
翌2019年シーズンは野手として106試合に出場しました。日本人選手として初となるサイクル安打を記録するなど18本塁打を放ったものの、トミー・ジョン手術の影響もあり投手としての登板はありませんでした。また、9月には左膝の手術を受け、シーズン終盤を欠場しています。
新型コロナウイルスの影響で60試合の短縮シーズンとなった2020年シーズンは、投打ともに低調な成績に終わりました。野手としては打率.190と打率2割を下回り、2桁本塁打にも届かない7本塁打と低迷。投手としても2年ぶりにマウンドへ登り2試合に登板したものの、1回3分の2を投げ7失点で防御率37.80と振るいませんでした。
そんな大谷選手が、二刀流として躍進を始めたのは2021年シーズンからです。野手としては日本人選手として歴代最多となる46本塁打を放ち、ホームラン王争いで3位に入りました。初めてオールスターゲームにも出場し、ホームランダービーにも参戦しました。
投手としても規定投球回に到達しなかったものの、130回3分の1を投げ9勝2敗、防御率3.18の結果を残しています。その結果、日本人選手としてはイチロー選手以来となるMVPを受賞しました。満票での受賞は、日本人選手として初の快挙でもありました。
2022年シーズンは前年からホームランの数こそ減らしたものの、それでも34本塁打を放ち、投手としてはMLB移籍後初めての2桁勝利となる15勝(9敗)をマーク。リーグ3位となる219個の三振を奪っています。奪三振率11.9はア・リーグトップでもありました。投手タイトルの獲得には至りませんでしたが、サイ・ヤング賞の投票で4位に入っています。また、MVP投票では2位に入りました。
2023年シーズンは、投手として10勝(5敗)、シーズン終盤は2度目となる右肘手術のため戦線離脱を余儀なくされましたが、終わってみれば打者として44本塁打を放ち、2年連続となる「2ケタ勝利・2ケタ本塁打」を達成しました。日本人メジャー選手初となるリーグ本塁打王にも輝き、2021年以来、2年ぶりとなるア・リーグMVPを満票受賞の快挙も成し遂げました。
2023年12月には6年在籍したエンゼルスから、10年総額7億ドル(約1015億円)の超大型契約でドジャースに移籍。2024年シーズンは、指名打者としてバッターに専念し、ホームラン王と打点王のタイトルを獲得。史上初の「50-50」(50本塁打、50盗塁)を達成しました。さらにチームとしてはドジャースの2020年以来、8度目となるワールドシリーズ制覇を果たしました。
山本由伸(ドジャース/ナ・リーグ)
名前:山本由伸(やまもと よしのぶ)
生年月日:1998年8月17日
所属:ロサンゼルス・ドジャース(ナ・リーグ西地区)
ポジション:投手
投打:右投右打
山本選手は、日本プロ野球(NPB)のオリックス・バファローズで7シーズンにわたり活躍した後、2023年オフにドジャースと12年総額3億2500万ドルの契約を結びました。これはメジャーリーグの投手史上、最高額での契約となりました。
メジャー1年目の2024年シーズンは、6月に右肩の炎症による離脱がありながらも9月に復帰し、18登板で7勝2敗、防御率3.00の成績を残し、ポストシーズンでは先発の軸になってワールドシリーズ制覇に大きく貢献しました。
佐々木朗希(ドジャース/ナ・リーグ)
名前:佐々木朗希(ささき ろうき)
生年月日:2001年11月3日
所属:ロサンゼルス・ドジャース(ナ・リーグ西地区)
ポジション:投手
投打:右投右打
佐々木選手は、2019年にドラフト1位でロッテに入団したのち2022年に日本プロ野球では28年ぶりとなる完全試合を史上最年少で達成しました。2023年には初選出された侍ジャパンでWBC優勝に貢献しました。
ロッテに5年間在籍した後、2024年オフにポスティングシステムを利用して、ロサンゼルス・ドジャースと契約金650万ドル(約10億円)でマイナー契約を結びました。MLBでの“令和の怪物”の活躍が期待されます。
ダルビッシュ有(パドレス/ナ・リーグ)
名前:ダルビッシュ有(だるびっしゅ ゆう)
生年月日:1986年8月16日
所属:サンディエゴ・パドレス(ナ・リーグ西地区)
ポジション:投手
投打:右投右打
ダルビッシュ選手は、サンディエゴ・パドレスと2022年オフに2023年から2028年までの6年契約を結びました。契約を満了するころには42歳となる大型契約だけに、大きな注目を集めました。
2012年の1年目は16勝を挙げ、2013年はメジャー初となる最多奪三振のタイトルを獲得しました。MLBデビューから2022年までに積み上げた白星の数は96個。2023年にはメジャー通算100勝、2024年に日米通算200勝を達成しました。
松井裕樹(パドレス/ナ・リーグ)
名前:松井裕樹(まつい ゆうき)
生年月日:1995年10月30日
所属:サンディエゴ・パドレス(ナ・リーグ西地区)
ポジション:投手
投打:左投左打
松井選手は、2013年のドラフト1位で楽天に入団しました。2015年から3年連続で30セーブを達成し、2019年には38セーブで初のタイトルを獲得しました。さらに2022年は32セーブ、2023年は自己最高となる39セーブを挙げ、2年連続で最多セーブ投手となりました。
2023年オフに海外FA権を行使し、パドレスと契約を結びました。日本を代表する左腕はパドレスでもリリーフとして活躍し、チームのプレーオフ進出へ貢献しました。
鈴木誠也(カブス/ナ・リーグ)
名前:鈴木誠也(すずき せいや)
生年月日:1994年8月18日
所属:シカゴ・カブス(ナ・リーグ中地区)
ポジション:外野手
投打:右投右打
鈴木選手は2022年シーズンからカブスでプレーしています。ルーキーイヤーとなった2022年シーズンは、4月第2週にPlayer of the Week(週間最優秀選手)に選ばれるなど開幕ダッシュを見せました。しかし5月に左手薬指を負傷し、約1カ月間の離脱を余儀なくされました。その離脱もあり規定打席には到達しませんでしたが、111試合に出場し打率.262(397打数104安打)、14本塁打の成績を残しています。
2023年はスプリングトレーニング中に脇腹を負傷したためWBCの出場を辞退。開幕を負傷者リスト(IL)で迎えたものの、その後、日本人右打者として初の20本塁打をマークしました。2024年はメジャーで自身初となる満塁弾を放つなど、3年連続2桁本塁打を達成しています。
今永昇太(カブス/ナ・リーグ)
名前:今永昇太(いまなが しょうた)
生年月日:1993年9月1日
所属:シカゴ・カブス(ナ・リーグ中地区)
ポジション:投手
投打:左投左打
今永選手は2024年シーズンからカブスでプレーしています。メジャー1年目ながら、シーズンを通じて先発ローテーションを守り抜き、29試合で15勝3敗、防御率2.91、174奪三振をマークしました。勝利数と防御率は、ともにリーグ3位に入りました。3月と4月の月間最優秀新人に選ばれ、オールスターへの出場を果たしました。さらに、ナ・リーグのサイ・ヤング賞投票で5位に入りました。
菊池雄星(エンゼルス/ア・リーグ)
名前:菊池雄星(きくち ゆうせい)
生年月日:1991年6月17日
所属:ロサンゼルス・エンゼルス(ア・リーグ東地区)
ポジション:投手
投打:左投左打
2019年シーズンから3シーズンにわたってシアトル・マリナーズでプレーした菊地投手は、2022年からブルージェイズ、2024年シーズン途中からアストロズ、2025年シーズンからはエンゼルスでプレーしています。
加入初年度となった2022年シーズンは、32試合(先発20試合)の登板で防御率5.19に終わりました。しかし2023年シーズンは、メジャー移籍後初の2桁となる11勝、防御率3点台をマークしました。また、初の規定投球回に到達し、日米通算100勝を達成しています。
千賀滉大(メッツ/ナ・リーグ)
名前:千賀滉大(せんが こうだい)
生年月日:1993年1月30日
所属:ニューヨーク・メッツ(ナ・リーグ東地区)
ポジション:投手
投打:右投左打
千賀選手は2022年シーズンオフに海外FA権を行使し、福岡ソフトバンクホークス(NPB)からニューヨーク・メッツへと移籍しました。メッツでの契約は5年総額7500万ドル(約102億円/1ドル136円換算)と高額です。スプリングトレーニング期間中に右手人差し指の炎症で登板回避するアクシデントもありましたが、順調に回復し開幕ローテーションに入りました。代名詞でもある「おばけフォーク」は「ghost fork」と英語になって、現地でも魔球として恐れられています。
藤浪晋太郎(マリナーズ/ア・リーグ)
名前:藤浪晋太郎(ふじなみ しんたろう)
生年月日:1994年4月12日
所属:シアトル・マリナーズ(ア・リーグ西地区)
ポジション:投手
投打:右投右打
藤浪投手は2022年シーズン終了後に阪神タイガース(NPB)からポスティングシステムを利用し、アスレチックスに1年契約で加入しました。入団会見では「富士山のようにフジと呼んでください」と挨拶しファンの心を掴んでいます。開幕ローテーション入りを果たすも、成績としては苦しい状況が続き、リリーフに転向しました。同年7月にオリオールズへのトレードが決定。移籍後は勢いのある真っ直ぐとスライダーを披露しました。2024年からはメッツへ移籍しましたが、開幕前にマイナー落ちし、その後もメジャー昇格を果たせませんでした。シーズン終了後はFAとなっていましたが、マリナーズとマイナー契約で合意しました。
前田健太(タイガース/ア・リーグ)
名前:前田健太(まえだ けんた)
生年月日:1988年4月11日
所属:デトロイト・タイガース(ア・リーグ中地区)
ポジション:投手
投打:右投右打
前田投手は2016年から2019年までロサンゼルス・ドジャース、2020年からはミネソタ・ツインズで活躍しました。ツインズに移籍してからは3年間(1年は新型コロナによる短縮シーズン)で合計12勝とやや低調な成績に終わっています。移籍2年目となる2021年9月に右肘のトミー・ジョン手術を受けており、2022年シーズンは登板がありませんでした。しかし2023年のスプリングトレーニングで復帰し、開幕ローテーション入りを果たしています。2024年にタイガースに移籍し、メジャー通算1000奪三振をマークするも、3勝と振るわず中継ぎに配置転換しています。
吉田正尚(レッドソックス/ア・リーグ)
名前:吉田正尚(よしだ まさたか)
生年月日:1993年7月15日
所属:ボストン・レッドソックス(ア・リーグ東地区)
ポジション:外野手
投打:右投左打
吉田選手は、2022年シーズンオフにオリックス・バファローズからポスティングシステムを利用し、ボストン・レッドソックスへと加入しました。5年総額9000万ドル(約122億円/1ドル136円換算)という高額な契約に加えて、吉田選手のポスティングが公示されてからわずか1日で決着したことも含めて話題となりました。2024年シーズンはケガに苦しみながらも、2年連続となる2桁本塁打を記録しました。
菅野智之(オリオールズ/ア・リーグ)
名前:菅野智之(すがの ともゆき)
生年月日:1989年10月11日
所属:ボルティモア・オリオールズ(ア・リーグ東地区)
ポジション:投手
投打:右投右打
菅野選手は、2012年のドラフト1位で読売ジャイアンツに入団し、12年間プレーしました。通算276試合登板で136勝74敗、防御率2.43の成績を残しています。2024年のオフに海外FA権を行使し、1年1300万ドル(約19億5000万円)でオリオールズに入団しました。
青柳晃洋(フィリーズ/ナ・リーグ)
名前:青柳晃洋(あおやぎ こうよう)
生年月日:1993年12月11日
所属:フィラデルフィア・フィリーズ(ナ・リーグ東地区)
ポジション:投手
投打:右投右打
青柳選手は、2016年にドラフト5位で阪神に入団し、9年間プレーしました。変則サイドスローが特徴で、NPBで最多勝2回、最優秀防御率1回のタイトルを獲得しました。2024年シーズンオフにポスティングシステムを利用し、MLBに挑戦することを決断。フィリーズとマイナー契約で合意しました。
小笠原慎之介(ナショナルズ/ナ・リーグ)
名前:小笠原慎之介(おがさわら しんのすけ)
生年月日:1993年7月15日
所属:ワシントン・ナショナルズ(ナ・リーグ東地区)
ポジション:投手
投打:左投左打
2015年のドラフト1位で中日入団。2016年から2024年までの8年間、中日ドラゴンズに在籍していました。通算成績は、161登板46勝65敗、防御率3.62で、2023年にはオールスターにも初出場を果たしました。2024年シーズンオフにポスティングシステムを利用して、ナショナルズへ移籍しました。
森井翔太郎(アスレチックス/ア・リーグ)
名前:森井翔太郎(もりい しょうたろう)
生年月日:2006年12月15日
所属:オークランド・アスレチックス(ア・リーグ西地区)
ポジション:投手/内野手
投打:右投左打
森井選手は、桐朋高校で通算45本塁打を記録、投げては最速153キロで「二刀流」選手として注目を集めました。高校卒業後はメジャーリーグ挑戦を決断し、オークランド・アスレチックスとマイナー契約を結びました。契約金は151万500ドル(約2億3600万円)。
ラーズ・ヌートバー(カージナルス/ナ・リーグ)
名前:ラーズ・ヌートバー
生年月日:1997年9月8日
所属:セントルイス・カージナルス(ナ・リーグ中地区)
ポジション:外野手
投打:右投左打
ヌートバー選手はWBCで侍ジャパンの一員として活躍したことで、日本国内でも人気となりました。ヌートバー選手は母が日本人、父はアメリカ人の日系2世ですが、日本国籍を有しているわけではなくアメリカ国籍です。しかしWBCの規定で代表入りの資格があったため、日本代表に選ばれました。そのヌートバー選手はセントルイス・カージナルスでプレーしています。
MLB日本人メジャーリーガーのまとめ
2025年シーズンが開幕し、盛り上がりを見せているMLB。今シーズンから新たに佐々木選手、菅野選手、青柳選手、小笠原選手、森井選手の日本人選手5人が挑戦します。大谷選手をはじめとした日本人選手16人の活躍から目が離せません。
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