2023年の日本では、ロサンゼルス・エンゼルスの大谷翔平(おおたに しょうへい)投手ら日本人メジャーリーガーたちの試合結果が毎日のように報じられています。
今年はどのような選手ががMLB(メジャーリーグベースボール)の舞台でプレーしているのでしょうか。本稿では日本人選手8名に加え、侍ジャパン(野球日本代表)で活躍したラーズ・ヌートバー外野手を紹介していきます。
目次
- MLBに所属する日本人メジャーリーガーは何人?
- 大谷翔平(エンゼルス/ア・リーグ)
- 菊池雄星(ブルージェイズ/ア・リーグ)
- 鈴木誠也(カブス/ナ・リーグ)
- 千賀滉大(メッツ/ナ・リーグ)
- ダルビッシュ有(パドレス/ナ・リーグ)
- 藤浪晋太郎(アスレチックス/ア・リーグ)
- 前田健太(ツインズ/ア・リーグ)
- 吉田正尚(レッドソックス/ア・リーグ)
- ラーズ・ヌートバー(カージナルス)は日本国籍?
- MLB日本人メジャーリーガーのまとめ
MLBに所属する日本人メジャーリーガーは何人?
2023年3月に行われたワールド・ベースボール・クラシック(WBC)は日本代表侍ジャパンがアメリカ代表を決勝戦で下し、3度目の優勝を成し遂げました。
その中心にいたのは大谷選手をはじめ、ダルビッシュ有(だるびっしゅ ゆう)投手に吉田正尚(よしだ まさたか)外野手ら現役メジャーリーガーたちです。彼ら3人を含めて2023年の大リーグでは、8人の日本人選手がプレーしています。
その8人は全員が異なるチームに所属しています。もちろんシーズン中は対戦相手として顔を合わせることも珍しくありません。
大谷翔平(エンゼルス/ア・リーグ)
名前:大谷翔平(おおたに しょうへい)
生年月日:1994年7月5日
所属:ロサンゼルス・エンゼルス(ア・リーグ西地区)
ポジション:投手/指名打者
投打:右投左打
投打の二刀流でプレーする大谷選手は、2022年シーズンは投打で規定に到達しハイレベルな成績を残しました。現役選手でありながらも神話上の存在という意味で「ユニコーン」と称され、チームを超えMLBの顔となっています。
2018年にエンゼルスへと加入した大谷選手は、1年目から104試合に出場し22本塁打を放つと、投手としては4勝2敗、防御率3.31の成績を残します。投打の二刀流としての活躍でRookie of the Year(新人王)を受賞しました。しかし決して順風満帆だったわけではなく、10月には右肘のトミー・ジョン手術を受けています。
翌2019年シーズンは野手として106試合に出場しました。日本人選手として初となるサイクル安打を記録するなど18本塁打を放ったものの、トミー・ジョン手術の影響もあり投手としての登板はありませんでした。また、9月には左膝の手術を受け、シーズン終盤を欠場しています。
新型コロナウイルスの影響で60試合の短縮シーズンとなった2020年シーズンは、投打ともに低調な成績に終わりました。野手としては打率.190と打率2割を下回り、2桁本塁打にも届かない7本塁打と低迷。投手としても2年ぶりにマウンドへ登り2試合に登板したものの、1回3分の2を投げ7失点で防御率37.80と振るいませんでした。
そんな大谷選手が、二刀流として躍進を始めたのは2021年シーズンからです。野手としては日本人選手として歴代最多となる46本塁打を放ち、ホームラン王争いで3位に入りました。初めてオールスターゲームにも出場し、ホームランダービーにも参戦しました。
投手としても規定投球回に到達しなかったものの、130回3分の1を投げ9勝2敗、防御率3.18の結果を残しています。その結果、日本人選手としてはイチロー選手以来となるMVPを受賞しました。満票での受賞は、日本人選手として初の快挙でもありました。
2022年シーズンは前年からホームランの数こそ減らしたものの、それでも34本塁打を放ち、投手としてはMLB移籍後初めての2桁勝利となる15勝(9敗)をマーク。リーグ3位となる219個の三振を奪っています。奪三振率11.9はア・リーグトップでもありました。投手タイトルの獲得には至りませんでしたが、サイ・ヤング賞の投票で4位に入っています。また、MVP投票では2位に入りました。
2023年シーズン終了後にFAとなるため、プレーだけでなく契約やトレードなどフィールド外での動向も注目されています。
菊池雄星(ブルージェイズ/ア・リーグ)
名前:菊池雄星(きくち ゆうせい)
生年月日:1991年6月17日
所属:トロント・ブルージェイズ(ア・リーグ東地区)
ポジション:投手
投打:左投左打
2019年シーズンから3シーズンにわたってシアトル・マリナーズでプレーした菊地投手は、2022年シーズンからはブルージェイズでプレーしています。加入初年度となった2022年シーズンは、32試合(先発20試合)の登板で防御率5.19に終わりました。しかし2023年シーズンは、スプリングトレーニングで7試合(先発6試合)の登板で20回3分の2を投げ防御率0.87と結果を残し、開幕ローテーションの座を掴みました。先発ローテーションのなかでは唯一の左腕ということもあり、大きな期待が寄せられます。
鈴木誠也(カブス/ナ・リーグ)
名前:鈴木誠也(すずき せいや)
生年月日:1994年8月18日
所属:シカゴ・カブス(ナ・リーグ中地区)
ポジション:外野手
投打:右投右打
鈴木選手は2022年シーズンからカブスでプレーしています。ルーキーイヤーとなった2022年シーズンは、4月第2週にPlayer of the Week(週間最優秀選手)に選ばれるなど開幕ダッシュを見せました。しかし5月に左手薬指を負傷し、約1カ月間の離脱を余儀なくされました。その離脱もあり規定打席には到達しませんでしたが、111試合に出場し打率.262(397打数104安打)、14本塁打の成績を残しています。2023年シーズンはスプリングトレーニング中に脇腹を負傷したためWBCの出場を辞退。開幕を負傷者リスト(IL)で迎えました。
千賀滉大(メッツ/ナ・リーグ)
名前:千賀滉大(せんが こうだい)
生年月日:1993年1月30日
所属:ニューヨーク・メッツ(ナ・リーグ東地区)
ポジション:投手
投打:右投左打
千賀投手は2022年シーズンオフに海外FA権を行使し、福岡ソフトバンクホークス(NPB)からニューヨーク・メッツへと移籍しました。メッツでの契約は5年総額7500万ドル(約102億円/1ドル136円換算)と高額です。スプリングトレーニング期間中に右手人差し指の炎症で登板回避するアクシデントもありましたが、順調に回復し開幕ローテーションに入りました。代名詞でもある「おばけフォーク」は「ghost fork」と英語になって、現地でも魔球として恐れられています。
ダルビッシュ有(パドレス/ナ・リーグ)
名前:ダルビッシュ有(だるびっしゅ ゆう)
生年月日:1986年8月16日
所属:サンディエゴ・パドレス(ナ・リーグ西地区)
ポジション:投手
投打:右投右打
今年8月に37歳となるダルビッシュ投手は、サンディエゴ・パドレスと2022年オフに2023年から2028年までの6年契約を結びました。契約を満了するころには42歳となる大型契約だけに、大きな注目を集めています。2012年のMLBデビューから2022年までに積み上げた白星の数は96個。2023年シーズンは、MLB通算123勝を挙げた野茂英雄(のも ひでお)氏に次いで日本人選手としては史上2人目となる、MLB通算100勝の到達にも期待がかかります。
藤浪晋太郎(アスレチックス/ア・リーグ)
名前:藤浪晋太郎(ふじなみ しんたろう)
生年月日:1994年4月12日
所属:オークランド・アスレチックス(ア・リーグ西地区)
ポジション:投手
投打:右投右打
藤浪投手は2022年シーズン終了後に阪神タイガース(NPB)からポスティングシステムを利用し、アスレチックスに1年契約で加入しました。入団会見では「富士山のようにフジと呼んでください」と挨拶しファンの心を掴んでいます。スプリングトレーニングではすべて先発で5試合に登板し、18回3分の2を投げ防御率3.86。投球回数以上の20奪三振と結果を残し開幕ローテーション入りを果たしました。
前田健太(ツインズ/ア・リーグ)
名前:前田健太(まえだ けんた)
生年月日:1988年4月11日
所属:ミネソタ・ツインズ(ア・リーグ中地区)
ポジション:投手
投打:右投右打
前田投手は2016年から2019年までロサンゼルス・ドジャース、2020年からはミネソタ・ツインズでプレーしています。ドジャース時代に3度の2桁勝利を挙げましたが、ツインズに移籍してからは3年間(1年は新型コロナによる短縮シーズン)で合計12勝とやや低調な成績に終わっています。移籍2年目となる2021年9月に右肘のトミー・ジョン手術を受けており、2022年シーズンは登板がありませんでした。しかし2023年のスプリングトレーニングで復帰し、開幕ローテーション入りを果たしています。2023年シーズン終了後にFAとなるため動向も注目されています。
吉田正尚(レッドソックス/ア・リーグ)
名前:吉田正尚(よしだ まさたか)
生年月日:1993年7月15日
所属:ボストン・レッドソックス(ア・リーグ東地区)
ポジション:外野手
投打:右投左打
吉田選手は、2022年シーズンオフにオリックス・バファローズからポスティングシステムを利用し、ボストン・レッドソックスへと加入しました。5年総額9000万ドル(約122億円/1ドル136円換算)という高額な契約に加えて、吉田選手のポスティングが公示されてからわずか1日で決着したことも含めて話題となりました。当初は高出塁率という武器を生かすためにスプリングトレーニングでも1番で起用されていましたが、WBCからチームに再合流後は4番打者として起用されています。
ラーズ・ヌートバー(カージナルス)は日本国籍?
名前:ラーズ・ヌートバー
生年月日:1997年9月8日
所属:セントルイス・カージナルス(ナ・リーグ中地区)
ポジション:外野手
投打:右投左打
ヌートバー外野手はWBCで侍ジャパンの一員として活躍したことで、日本国内でも人気となりました。ヌートバー選手は母が日本人、父はアメリカ人の日系2世ですが、日本国籍を有しているわけではなくアメリカ国籍です。しかしWBCの規定で代表入りの資格があったため、日本代表に選ばれました。そのヌートバー選手はセントルイス・カージナルスでプレーしています。2023年がMLB3年目のシーズンとなり、高出塁率を武器としたリードオフマンとしての活躍が期待されています。
MLB日本人メジャーリーガーのまとめ
2023年、MLBでは大谷投手やダルビッシュ投手、吉田選手ら8人の日本人メジャーリーガーたちに加えて、WBCで侍ジャパンの一員として優勝にも大きく貢献したヌートバー選手もプレーしています。WBCでMLBに興味を持った方たちも、まずは日本人選手やヌートバー選手のプレーを見て楽しんでみませんか。
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