「手がつけられない」「やはり怖い」 毎試合“まるで別人” 藤浪晋太郎、荒れなければ無双! 最速160キロ、10球3人斬り2奪三振 チームメイトも好プレー
【映像】「やはり怖い」藤浪、最速160キロ

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5月2日(日本時間5月3日)にオークランド・コロシアムで行われたオークランド・アスレチックス対シアトル・マリナーズ一戦で、アスレチックスの藤浪晋太郎が1点ビハインドで迎えた9回表に登板。打者3人に対し、2三振を奪う好投を見せ、1回を零封。試合には負けたものの、MLBでの登板としては初めて無失点で切り抜け、リリーフとしての働きを見せたが、藤浪が3アウト目をとった際に、チームメイトが披露したプレーが、日米双方の野球ファンの間で注目を集めている。

9回のマウンドで藤浪は、まずこの回先頭の5番キャル・ラリーに対し、徹底して低めを突く配球で空振りの三振に切ってとると、続く6番テオスカー・ヘルナンデスに対しては、ストレートとスライダーで三球三振に。そして3人目の7番サム・ハガーティーに対しては、カウント1-0からの2球目、ド真ん中のストレートを打ち上げさせたが、その際、打球は三塁後方のファウルゾーンへ。これをレフトのトニー・ケンプが懸命に追いかけ、なんとかキャッチ。その直後、ケンプはファウルゾーン内に設けられた投球練習場に躓き、1回転するアクシデントに見舞われるというひとコマもあったが、それでもケンプはボールをこぼさずに、最後は誇らしげにグラブを高く掲げて拍手を集めた。

実はこのプレー、一見、ファウルゾーンへのイージーフライを捕ったレフトのケンプが、捕球の際に足元をよく見ておらずに躓いたかのようにも見えるが、実は左打者のハガーティーが打ち上げた打球ということもあり、その変化を考慮すると、決してイージーであるとは言い難いものであることが見てとれるし、そもそもその落下点は、レフトのケンプからすると、「すぐそば」ではない。捕球後の転倒はともかく、俊足・好守のケンプであるからこそ追いつき、キャッチできた打球というわけだ。

もともとケンプは、外野のすべてのポジションに加え、セカンドも守れるなど、ユーティリティプレーヤーとしての適性があることで知られ、たとえば昨季も、9月27日(日本時間28日)に行われたロサンゼルス・エンゼルスとの一戦で、二塁右後方へと上がった打球をセカンドを守っていたケンプが、背走しながら横っ飛びし、そのまま空中でキャッチするという離れ業を披露。その際、このプレーを、現地メディアは“今シーズンで最もクールな空中キャッチ”として紹介していたが、ケンプは内外野問わず、しばしばこうしたプレーを披露し、味方のピンチを救っているのである。

今回の守備では、開幕から苦しい投球が続いている藤浪を助け、その裏の攻撃へと望みをつなぐファインプレーを見せたケンプ。藤浪をはじめ、アスレチックス投手にとってはなんとも頼もしい“クールな軽業師”であるケンプが、次は一体どのようなプレーを見せてくれるのか、引き続き注目したいところだ。

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