アニメ「薬屋のひとりごと」は、2023年10月より連続2クールで放送された謎解き後宮エンタテインメントです。原作は、ヒーロー文庫から刊行中の日向夏氏による同名小説で、小学館とスクウェア・エニックスの2社よりそれぞれコミカライズされています。シリーズの累計が3300万部を突破する人気作品です。
▶猫猫の両親、鳳仙と羅漢の悲しい恋 23話
▶猫猫を抱きしめ、涙を流す壬氏 11話
▶変態(壬氏)に追い詰められる猫猫 10話
アニメ「薬屋のひとりごと」は謎解きを主軸としていますが、恋愛要素はあるのでしょうか? この記事では、現在アニメで放映された範囲から見てとれる、アニメ「薬屋のひとりごと」の恋愛シーンや恋愛要素について紹介します。
目次
- アニメ「薬屋のひとりごと」とは
- アニメ「薬屋のひとりごと」に恋愛要素はある?
- 大本命は猫猫&壬氏?
- 武官の李白&花街の白鈴
- 軍師の羅漢&花街の鳳仙
- ほかの後宮の人々の恋愛は?
- 皇帝と妃たちは恋愛関係?
- 恋愛要素いる?いらない?ファンの反応は
- アニメ「薬屋のひとりごと」恋愛のまとめ
アニメ「薬屋のひとりごと」とは
物語の舞台は、大陸の中央に位置するとある大国の宮廷です。人さらいに遭って後宮に売られ、そのまま下女として働く主人公の猫猫(まおまお)は、皇帝の御子の連続不審死の噂を聞きつけます。毒と薬に目がない猫猫は、興味本位から原因を突き止め、匿名で原因と解決策を伝えたところ、美形の宦官・壬氏(じんし)の目に留まり、帝の寵姫・玉葉妃(ぎょくようひ)の毒見役に抜擢されました。それ以来、猫猫は壬氏から厄介事も持ちかけられるようになり、毒見役の仕事に加えて、後宮で起こる難事件も解明していくことになります。
アニメ「薬屋のひとりごと」に恋愛要素はある?
アニメ「薬屋のひとりごと」は、薬と毒のミステリーを中心とした物語で、ストーリーの大半が謎解き要素のある内容となっています。しかし、作中で描かれるさまざまな人間模様から、仕事関係や主従関係とは違う、恋愛要素が垣間見えることもあります。
ここからは、アニメ「薬屋のひとりごと」の放送範囲内で恋愛要素が見てとれた関係を紹介します。
大本命は猫猫&壬氏?
アニメ「薬屋のひとりごと」の中で、恋愛要素を感じられる描写が多く見られたのは、猫猫と壬氏の2人です。壬氏は、猫猫を最初から気にかけていた様子でした。というのも、自分の天女のような容姿をもてはやす女性が多い中、猫猫だけは決してなびかず、それどころか毛虫を見るような目つきを壬氏に向け、ぞんざいに扱っていたからです。
壬氏にとってはそんな猫猫の態度が新鮮に映り、しょっちゅう仕事の合間に会いに行っては猫猫にちょっかいをかけていました。もちろん、猫猫の有能さも買っていて、問題が生じたときはよく猫猫の力を借りています。
しかし、時を重ねるにつれ、とくに壬氏から猫猫への想いが特別なものへと変化しているようです。ここからは、2人の距離が縮まったと見てとれるエピソードを紹介します。
エピソード1:春の園遊会
壬氏の猫猫に対する好意や執着が見え始めたのは、第5話から始まる春の園遊会です。猫猫が後宮に来た経緯を聞いた壬氏は、自分が身につけていた簪を猫猫に贈りました。また、第6話で猫猫が毒見役として毒の入った食事を口にしたときは、壬氏は猫猫を心配し、持ち場を離れて猫猫を追いかけ、医務室へ連れていきました。
エピソード2:里帰り
園遊会の後、猫猫が自分を頼らずに別の男性と里帰りをしたことに、壬氏は憤慨します。第8話では、壬氏は里帰りから戻った猫猫を呼び出して、不機嫌さを隠そうともせず、里帰りや李白(りはく)のことを問い詰めました。そして、猫猫の言葉足らずな説明を受け、猫猫と李白が床をともにしたと誤解し、壬氏が茫然自失となるほどショックを受ける一幕もありました。
エピソード3:解雇騒動
第12話で、阿多妃(あーどぅおひ)の侍女頭・風明(ふぉんみん)による里樹妃(りーしゅひ)暗殺未遂事件の影響で猫猫が解雇になったとき、壬氏はひどく落ち込みました。自身の立場を利用して猫猫を引き留めることもできましたが、猫猫は望んでいないと思い込みます。壬氏は命令で猫猫を強引に後宮に残したとしても、これ以上猫猫の心の距離が離れるのが嫌で、泣く泣く猫猫を手放しました。
しかしその後、壬氏の側近・高順(がおしゅん)の計らいにより、2人は再会。猫猫が後宮に戻る意思を見せたときは、子供っぽい表情を見せて喜びました。そして、身請け金として目も眩むほどの金子と貴重な漢方薬「冬虫夏草(とうちゅうかそう)」を用意し、猫猫を迎えに行きます。
第13話では、身請けされた妓女として美しく着飾った猫猫に顔を赤らめたり、猫猫に見とれる兵士に気を悪くしたりする場面も描かれています。ほかにも、宮廷ではいつものそばかす顔に戻しておけと猫猫に命令するなど、猫猫への独占欲をにじませるシーンがありました。
エピソード4:祭事
第19話では、ボヤ騒ぎが起きたり、祭具が盗まれたり、礼部の長官や祭具の管理者が倒れたりといった一連の事件から、猫猫は「祭事に参加する貴人の命が狙われている」ことに気が付きます。猫猫は祭事へ駆け込み、祭壇の柱の落下から体を張って祭壇前にいた人物を救いました。
その祭事で命を狙われていた高貴な人物は、なんと壬氏でした。壬氏は満身創痍の猫猫を見てあせり、衆目の中、気を失った猫猫を抱きかかえて運びました。
猫猫→壬氏への感情は?
猫猫は花街に生まれながらも色恋に興味がないうえに、女性としての自己評価が低いのか、自身に向けられる好意にうとい様子です。厄介事に巻き込まれたくない臆病で慎重な性格もあり、壬氏の美貌は理解しつつも異性として意識しておらず、身分差をわきまえて対応しています。
さらに、壬氏の甘いマスクやキラキラしたしぐさが苦手なようで、壬氏に顔をのぞき込まれると悪寒が走ったり、にこりと笑いかけられると嫌悪感を露わにしたりするほどでした。
しかし、第11話では、少しだけ猫猫から壬氏への気持ちが感じられる場面があります。阿多妃が後宮を去る前夜、壬氏は偶然出会った猫猫を後ろから抱きしめながら静かに泣きます。猫猫は最初「離してください」と拒否しますが、壬氏が落とす涙を見て、好きなようにさせる一幕がありました。ふだんは壬氏を邪険にしている猫猫ですが、壬氏が辛いときに寄り添うほどには情が芽生えているようです。
武官の李白&花街の白鈴
武官の李白は、猫猫の里帰りの身元引受人になったお礼として、花街の高級妓楼・緑青館(ろくしょうかん)を紹介され、そこで出会った三姫(さんき)の1人・白鈴(ぱいりん)に首ったけになります。白鈴も鍛えられた体をもつ男性がタイプなので、まんざらでもない様子でした。
しかし、白鈴は売れっ子妓女のため、身請けはもちろん、逢うだけでも大金が必要となり、思うように逢瀬を重ねられないのが現状のようです。李白は園遊会で良席に座っていたくらい将来有望な武官とはいえ、この先、進展があるかは現在のところ不明です。
軍師の羅漢&花街の鳳仙
羅漢(らかん)は、若い頃に連れていかれた緑青館にて、鳳仙(ふぉんしぇん)という妓女と出会いました。囲碁で無敗を誇っていた羅漢は、同じく無敗の鳳仙に惨敗。もともと人の顔が判別できない羅漢は、それ以降、鳳仙の顔だけは区別できるようになります。その後は碁を打ちあう仲になり、少しずつ逢瀬を重ねました。
鳳仙の身請け話が出るなか、羅漢は鳳仙とついに結ばれますが、直後に羅漢は遊説を命じられ数年都を離れることとなります。そのあいだに鳳仙は梅毒を患い、やり手婆が鳳仙を行方知らずの体にして2人を引き離し続けました。
しかし、猫猫と梅梅(めいめい)の計らいで十数年ぶりに再会。羅漢は鳳仙と会えたことに泣いて喜び、梅毒で先行き短い鳳仙を身請けします。そして梅梅もまた、禿時代から接していた羅漢に思いを寄せていたことがわかる描写がありました。
ほかの後宮の人々の恋愛は?
後宮には、ほかにも下女の小蘭(しゃおらん)や各上級妃の侍女などが登場していますが、後宮内で目立った恋愛模様はないようです。
はっきりと恋愛模様が描かれたのは、第3話で登場した後宮の中級妃・芙蓉妃(ふようひ)のエピソードです。芙蓉妃は想い人の武官のもとへいつか下賜されるために、入内してすぐにわざと粗相をしたり、夢遊病を演じたりして皇帝の通いを避け続けました。そして、芙蓉妃の計画通りに事が進み、無事想い人のもとへ嫁ぎ後宮を去りました。
皇帝と妃たちは恋愛関係?
皇帝には、上級妃4名をはじめ、中級妃、下級妃など多数の妃がいます。とくに寵愛しているのは上級妃の玉葉妃と梨花妃(りふぁひ)です。しかし、寵姫はいるものの、皇帝はバランスを考えていろいろな妃のもとへ通っているようです。ただし、まだ幼い里樹妃(りーしゅひ)には通いがありません。そして皇帝と妃たちの関係は、恋愛というよりも、妃らが皇帝に忠誠を尽くし、皇帝も務めを果たしているといった様子です。
恋愛要素いる?いらない?ファンの反応は
SNSでは、アニメ「薬屋のひとりごと」の恋愛要素について、とくに壬氏と猫猫のもどかしい関係に「キュンキュンする」「(2人の関係を)ずっと見ていたい」という意見が多く見られます。
一方で、恋愛要素は「なくてもいい」「いらない」という意見もあるようです。アニメ「薬屋のひとりごと」はミステリー作品だけに、「恋愛シーンよりも謎解きの方が見たい」という人も少なくないのでしょう。
また、「恋愛要素がなさそうでありそうみたいなところがすごく好き」という意見もありました。「微量な恋愛要素が良いスパイスになっている」「安易に甘い話にもっていかず、絶妙のバランス」といった意見も散見することから、王道の恋愛作品ではないところが、アニメ「薬屋のひとりごと」の魅力の1つなのかもしれません。
アニメ「薬屋のひとりごと」恋愛のまとめ
アニメ「薬屋のひとりごと」は、後宮ミステリー作品のため謎解き要素がメインですが、恋愛要素も少し描かれています。
猫猫と壬氏は部下と上司の関係ですが、壬氏は猫猫のこととなると嫉妬したり落ち込んだりするなど、異性としての好意を匂わせる描写が多々あります。それに対して猫猫は、壬氏のことを、厄介事を持ちこむ面倒な人だと思い、異性として意識していない様子でぞんざいにあつかっています。しかし、壬氏が落ち込んでいたときは気遣って大人しく付き合っていました。
ほかには、芙蓉妃と武官、李白と白鈴の関係には恋愛要素が見てとれます。今後アニメ内でどのような展開があるのか、恋愛要素を楽しみにしている人にとっても、期待が高まりますね。
(C)日向夏・イマジカインフォス/「薬屋のひとりごと」製作委員会
アニメ『薬屋のひとりごと』放送回一覧(動画リンクつき)
話数 | サブタイトル(タップで動画へ) | 見どころ |
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1 | 猫猫 | 猫猫の正義感が幼子を救う |
2 | 無愛想な薬師 | 媚薬の出来はバッチリ!? |
3 | 幽霊騒動 | 奇行の裏の真実に気づく猫猫 |
4 | 恫喝 | ガチギレ猫猫のマジビンタ! |
5 | 暗躍 | そばかすを落とした猫猫の顔 |
6 | 園遊会 | 「これ、毒です」猫猫が本領発揮 |
7 | 里帰り | 高順の前で素が出てしまう壬氏 |
8 | 麦稈 | 「一夜の対価」に壬氏、硬直 |
9 | 自殺か他殺か | 猫猫の死生観、壬氏の懊悩 |
10 | 蜂蜜 | 変態に追い詰められる猫猫 |
11 | 二つを一つに | 阿多妃の過去が明らかに |
12 | 宦官と妓女 | 猫猫、指先だけならお触りOK |
13 | 外廷勤務 | 官女とのドロドロバトル |
14 | 新しい淑妃 | 「女の園の秘術」を教授 |
15 | 膾 | 曲者な軍師・羅漢が来た! |
16 | 鉛 | 鍵の開かないタンスの謎 |
17 | 街歩き | 妓女の価値を下げる方法 |
18 | 羅漢 | 猫猫と羅漢の関係が明らかに |
19 | 偶然か必然か | 命を守るため、猫猫が走る |
20 | 曼荼羅華 | 壬氏が飲む薬の効果 |
21 | 身請け作戦 | 隙あらば嫉妬する壬氏 |
22 | 青い薔薇 | 羅漢の目に映る人々 |
23 | 鳳仙花と片喰 | 妓女・鳳仙と羅漢の悲恋 |
24 | 壬氏と猫猫 | 壬氏の頭突きを食らう猫猫 |
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