■中間貯蔵施設の建設、反対の声も…

 そのころ、町では新たな動きがあった。「中国電力がなんか始めるということは、原発関連の動きがいよいよ動き出したかという感じ」(小浜さん)

 2022年に初当選した西哲夫町長は「自然を生かした特産品を生かしたまちづくりでこの町が可能なんでしょうか」「原子力発電所が唯一のこの上関町の起爆剤です。間違いはありません」と選挙戦で訴えた。

 西町長は、町の行く末に強い危機感を示していた。「よその地域も人口が減っているけど、うちは特別。待ったなしの状況。10年先、20年先になったら取り返しのつかないことになる。今なら何とか間に合う」。

上関町の人口と原発関連交付金の推移
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