ではなぜ、自民党は「103万円の壁」について、国民民主の主張に満額で返答しないのか。「大きく引き上げれば、税収にかなりの穴が開く。しかも一度上げてしまえば、元に戻すことはできない。あまり妥協すると、自民党内からの反発も強まる」(青山氏)

 自民党の森山裕幹事長は1月、178万円への引き上げについて「そのために7〜8兆円という財源がいる。その財源をどこに求めるかがしっかりしていないと、トラスショックみたいな事が起きればえらいことになる」と語った。

【写真・画像】国民民主ピンチ?「103万円の壁」石破総理“塩対応”、維新に歩み寄り…予算案協議をめぐる各党の思惑 4枚目
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 “トラスショック”は2022年、イギリスの首相に選出されたばかりのトラス氏が、財源の裏付けが無いまま歳出拡大や減税などの政策を続々と打ち出した結果、財政赤字増への懸念から市場が反応し、金利が急騰。イギリスポンドが急落するなど、市場が大混乱になり、在任1カ月半でのスピード辞任に追い込まれたことを指す。

 結果的に自公は、維新との3党で、高校授業料の無償化や社会保険料の引き下げなどを盛り込んだ合意文書案について大筋でまとまり、正式合意する予定だ。

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