将棋の第50期棋王戦コナミグループ杯五番勝負第3局が3月2日、新潟市の「新潟グランドホテル」で指され、藤井聡太棋王(竜王、名人、王位、王座、王将、棋聖、22)が挑戦者・増田康宏八段(27)との千日手指し直し局に120手で勝利。ストレートで3連覇を達成し、タイトル戦通算勝利数を「100」の大台に乗せた。また、棋王防衛で通算27期となり、タイトル獲得数は谷川浩司十七世名人に並ぶ歴代5位となった。
新潟市を舞台に争われた第3局は、角換わりの出だしから増田八段が積極性を見せて藤井棋王が長考に沈む展開に。難解な中盤戦では増田八段のペースかと見られていたが、互いの馬と角を交換する手順が繰り返され、96手で千日手が成立した。藤井棋王がタイトル戦で千日手となるのは、2024年7月に行われた渡辺明九段との王位戦七番勝負第1局以来7回目だった。
先後を入れえて午後4時31分から開始した指し直し局は、先後を入れ替え、増田八段の先手で矢倉対雁木の将棋に。猛スピードで進行した千日手局から一変、じっくりとした戦いが繰り広げられた。千日手局で藤井棋王の持ち時間を大きく削った増田八段だったが、高難度の中盤戦を経て時間差ほぼなくなる展開に。形勢互角のまま、終盤のたたき合いへともつれ込んだ。増田八段も必死に後手玉を追い詰めたが、藤井棋王の受けは強靭。緩急自在の王者の指し回しで難局を制してみせた。
藤井棋王、増田八段の終局後コメント■Pick Up
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