■ベトちゃん&ドクちゃん、7歳時に分離手術

ベトちゃん&ドクちゃん
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 結合双生児とは、一卵性双生児が発生の過程でうまく分離できずに、結合したまま生まれてきた状態を指す。約5万~20万人に1組程度といわれる。同性が多く、女性ペアが3分の2ともされる。

 結合双生児の手術に携わった経験もある小児科医の境野高資氏は、「1つの受精卵からは、通常1人の人間しか生まれない。受精卵が2個、4個、8個と分かれるときに、なんらかの形で2つに分かれて、それぞれ育ったものを“一卵性双生児”、いわゆる双子と呼ぶ。この分離が中途半端な状態で、それぞれが人間として育った場合に、結合双生児になると言われている」と解説する。

 「ベトちゃん・ドクちゃん」は1981年2月25日、下半身がくっついた状態で生まれた。多くの臓器が共有され、足は2本だけだった。原因はベトナム戦争時に米軍が散布した枯れ葉剤の影響といわれている。

 弟のドクさんは「小さいときは、自分の動きたいように動けず大変だった。病気もうつしやすかった」と振り返る。7歳での分離手術は「すでに兄(ベトさん)が病気で意識がない状態だった」。その後、ベトさんは26歳で亡くなっている。

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