【写真・画像】「人間ではなくなる」80代の戦場ジャーナリストが見た“戦争の極限状態” ベトナム戦争を若者に語り継ぐ 11枚目
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1966年、ビンディン省で撮影された写真

 そして、象徴的な一枚を紹介した。倒れている母親のそばで泣いている子どもたちの写真だ。「私はたくさん写真を撮ったけれど、親が亡くなって子どもがなげいている。夫が亡くなって妻がなげいている。いっぱいいます。沖縄の言葉で命こそ宝、『命どぅ宝』という言葉があります。死んでしまえば、それで終わりです。ベトナムでは大勢の人が死んだけど、本人が死ぬだけではなくて、自分の子どもや孫に命をつなげていくことができない、戦争というのはそういうものです」。

 講義の後、ベトナムの大学生は「涙があふれてきました。戦後生まれの私たちにとって、より、ベトナムのことがわかる貴重な記録だと思います」と話した。また、文洋さんは「非常に良かった。こういうことになるとは想像もしていなかった。生きていた甲斐があった」と語った。

枯れ葉剤の影響を受けた人たちが暮らす施設
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