■「普通の生活ができることが平和」
ベトナムの街の様子
この50年で復興を遂げたベトナム。街はたくさんの車や人で混雑し、どこも熱気にあふれていた。アメリカ軍が駐留していた基地の跡あとは静まり返り、戦争の爪痕つめあとは感じられない。
だが、この国でかつて壮絶な戦争があったこと、まだ戦争が終わっていないことを強く印象づける場所があった。ツーズー病院平和村に日本の学生たちを連れてきた。ベトナム戦争のさなか、アメリカ軍が撒いた化学兵器・枯れ葉剤の影響で障害を持って生まれた人たちが暮らす施設だ。今も33人が第二の家族として共同生活をしている。
「1980年代から90年代にかけて、このような障害を持っている子どもたちが多い傾向にあります。特に枯れ葉剤が使われていた地方に多くみられるのです」(ツーズー病院 チャン・ゴック・ハイ院長)
「普通の生活ができることが平和」
