■被爆者の訴え、核兵器の脅威

【写真・画像】「ノー・モア・ナガサキ」戦後80年、核使用リスク高まる世界へ“叫ぶ” 被爆者たちの切なる訴え 2枚目
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長崎市 8月9日

 2024年8月9日、長崎平和祈念式典に、原爆を落としたアメリカや核保有国イギリス、フランスなど、G7主要6カ国とEUの駐日大使の姿はなかった。同じ頃、東京・増上寺。アメリカとイギリス、イスラエルの大使は、わざわざ別の場所で長崎原爆の犠牲者に祈りを捧げていた…。

 当時の駐日米国大使のエマニュエル氏は、「ロシアは侵略国で、イスラエルはそうではない。(式典に)出席すれば市長の政治的判断を尊重することになる。私の良心がそれを許しません」と語った。

 長崎市が「不測の事態」の発生を懸念し、パレスチナ自治区ガザで戦闘を続けるイスラエルを、ウクライナに侵攻したロシアや同盟国ベラルーシと同様に招待しなかったことからこぞって欠席し、公使らが代理出席。国際社会の対立と分断が影を落とし、政治問題化する異例の事態となった。

被爆者たちの叫び
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