今回イランへの攻撃に踏み切った背景として、舛添氏は「いずれにしても(イランが)核兵器を作っているのではないかという疑惑が起こり、2011年に、核兵器開発の証拠を発見し、国際的な疑惑が高まった。2015年に諸外国が集まって核合意を行い、アメリカ、イギリス、フランス、ドイツ、ロシア、中国、全部集まって合意して、『もう核兵器やめなさい。原発のような平和利用はいいですよ。やめれば、もう制裁もしないし、経済も良くなりますよ』と。その時のイラン政府は『わかりました、ちゃんと守ります』ということで一件落着した」と語る。

 その後、トランプ政権が誕生した。「私に言わせると、トランプ氏が悪い。第一次トランプ政権の2018年、アメリカだけが核合意から抜けちゃった。トランプ氏は絶対イランを信じていないので、イランに有利なことは抜ける。そうするとイランも、穏健派(改革派)の政権があったら、次は保守派でガチガチの対米強硬派が出るという順番になっている。対米強硬派が『アメリカがそこまでやるなら、核開発をやってやろうじゃないか』と喧嘩になってしまった。バイデン氏が大統領になった時に、戻ることに成功しなかった。そうして、またトランプ氏が来て、戻るどころか、イランはひどいじゃないかと言い始めた」と説明した。

 また、今回の先制攻撃に関して「すごかったのは(イスラエルの諜報機関)モサドがイラン国内で数年がかりで工作をやっている。イランの司令官、核兵器を作る科学者が全員殺された。朝何時に起きて、大学の研究室に何曜日に行ってなど全部調べる。全部の行動を把握してみんなが揃ったところにミサイルを撃ち込む。また、空爆する時に、下から迎撃されるといけないので、迎撃システムを事前に壊す。その工作員も張り巡らせている。イランの中にバレるからイラン人だと思うが、イスラエルの工作員が山ほどいる」と準備万端だったと解説した。

(『ABEMA的ニュースショー』より)

この記事の画像一覧
この記事の写真をみる(4枚)