■核廃絶への貢献、ノーベル平和賞授賞式の壇上へ

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ノーベル平和賞授賞式の壇上に上がった節子さん

 2人の息子の子育てを終えると、節子さんは活動をさらに世界中に広げた。2015年にはニューヨークの国連本部で開催された核兵器不拡散条約再検討会議では「今こそ核兵器の禁止を」とスピーチ。2016年にはオバマ大統領(当時)が現職のアメリカ大統領とて初めて広島を訪れた。しかし、核廃絶に向けて具体策が示されたなかったことを受けて、ワシントンでの講演会で「なぜ核廃絶ができないのでしょうか?強い政治的意思があればできるはずです!」と訴えた。

 2017年、再び国連本部。節子さんの思いがかたちになった。核兵器を非人道的兵器として開発や保有などあらゆる活動を例外なく禁止する「核兵器禁止条約」が採択されたのだ。大きな歓声と拍手に包まれた会場に節子さんはいた。被爆者の悲願ともいえる条約の採択は、「核兵器の終わりの始まり」と表現される瞬間だった。

ノーベル平和賞授賞式の壇上へ
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