■被爆体験の証言をつなぐ若者の存在

【写真・画像】「私の顔や手をよく見てください」被爆者から世界へ、これから生まれてくる人々へ…核廃絶を叫ぶ「ノー・モア・ヒバクシャ」 3枚目
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被爆3世の山西咲和さん(23)

 高齢化する被爆者の願いをつなぐ若者がいる。元高校生平和大使で、被爆3世の山西咲和さん(23)は、日本や世界に祖母・美佐子さんや長崎の被爆者らの体験を語り継ぐ活動を6年以上続けている。

「おばあちゃんのお友達もいっぱい亡くなった?」(咲和さん)

「いっぱい亡くなった。クラス半分が亡くなった。友達がだんだん亡くなっていくのが分かって、消息が分かったら毎日のように追悼式がありよった。日本は戦争に勝つと子供心に思ってた。日清戦争・日露戦争と勝ってきとったから。アメリカでも勝つと思ってた。そんな時代だった。戦争するもんじゃないよね。そういう時代をつくったらつまらんよね」(祖母・美佐子さん)

 2018年、ジュネーブでのスピーチで咲和さんはこう語った。「『もう二度と戦争をしてはいけない。もう誰もあんな思いはしてほしくない』と祖母は言いました。私は核兵器廃絶を訴え続けます」。

 被曝体験を語り継ぐ活動を始めたきっかけについて「すごくおばあちゃんの笑顔が大好きだったから、その笑顔を奪う原爆って何なんだろうって思い始めたのかなって」と語る。

被爆者の証言を子どもたちに語り継ぐ
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