将棋の藤井聡太王位(竜王、名人、王座、棋聖、棋王、王将、23)に永瀬拓矢九段(32)が挑戦する伊藤園お~いお茶杯第66期王位戦七番勝負は8月26日、徳島市の「渭水苑」で第5局の対局を行い、手番の永瀬九段が71手目を封じて指し掛けとした。あす27日午前9時頃に封じ手を開封し、対局が再開される。
シリーズ3勝を挙げている藤井王位が防衛を決めるか、前局の初勝利で勢いに乗る永瀬九段が踏ん張るか。徳島市を舞台に争われている第5局は、角換わりに進み、後手の藤井王位が右玉を採用した。一方、穴熊に組んだ永瀬九段は桂のタダ捨てから強く踏み込むと、1日目の午前中から竜を作り後手にプレッシャーをかけている。
午前中はハイペースでの進行となったものの、午後に入ると長考合戦へ。永瀬九段が指した69手目に対し、藤井王位は1時間41分の長考に沈んだ。本局も深い研究が行き届いていると見られる永瀬九段ながら、藤井王位の長考を大きく上回る大長考を見せ、そのまま封じ手の定刻を迎えた。
「現局面では、先手(永瀬九段)を持ちたい」




