■麻痺が残る中、義足に挑戦
懸命にリハビリに取り組む紫乃さん
紫乃さんのリハビリを担当する理学療法士にとっても初めての挑戦だった。「(股関節から下を)切っちゃうと足せない。今後、関節運動を起こすことが期待できる。もし(股関節)離断にしてしまったら、大腿骨を足したくても足せない。そういう意味では選択肢を残したと理解している」(理学療法士 梅澤慎吾さん)
紫乃さんが残った足に履いているのは、ライナーと呼ばれる緩衝材だ。先端のネジ状の金具は、義足を装着するときにライナーと義足の本体を繋ぐ役割をしている。
「今までにないケース。普通だったら、残された足で曲げたり、広げたり、後ろへ蹴ることができる。それが義足の推進力になる。義足作り、リハビリとしてはかなり難題。理学療法士のチャレンジでもあるし、義肢装具士のチャレンジでもある」(義肢装具士 臼井二美男さん)
紫乃さんの義足を作るのは“義足のパイオニア”
