将棋の第3回達人戦立川立飛杯準々決勝が12月6日、東京都立川市の「立川ステージガーデン」で行われている。前日の5日には同市内の「ルーデンス立川ウエディングガーデン」で前夜祭が行われ、“初代達人”の羽生善治九段(55)を含むベスト8の棋士が参加。ファンを前に、意気込みを語った。
◆谷川浩司十七世名人(63)
「最近このような場に出ても、タイトル戦の立会という役が多くて、なかなか主役になれないことが多いんですけども、今日だけは、一年に一回、とはいうことではないんですけども、主役になれる一日だと嬉しく思っております。
郷田(真隆)九段と対局をしますが、郷田さんとはタイトル戦では4回戦っておりまして、私にとっては羽生さん、中原(誠)先生に続いて対局が多い対局者ということであります。一番最初にタイトル戦で顔合わせたのは、私が30歳で、郷田さんは21歳で四段でした。当然四段でタイトル戦に出るくらいですから将棋が強いんですけど、その上に本当に颯爽として将棋が強い上にかっこいいのは反則じゃないかなと思ったことも覚えています。
それから30年ほど経ちまして、こうして明日はお互い和服を着て、タイトル戦のような形で盤を挟むことができるのはとても幸せなことですし、またこれが達人戦の大きな特徴なのかなというふうに思っております。 明日も全力で、皆様方に楽しんでいただけるようにと思っております」
◆羽生善治九段
「この棋戦は50歳以上が参加資格ということで、いわゆるシニア棋戦ということになります。ゴルフの世界ではシニアトーナメントがたくさんありますが、将棋の世界ではこの棋戦が唯一というところで、多くの将棋ファンの人たちに50歳以上の棋士でも意欲的な将棋が指せるというようなところを知ってもらえたら嬉しいなというふうにも思っております。
明日、立川ステージガーデンという素晴らしい会場で対局ができます。 将棋のみならず、スポーツであったり、音楽であったり、様々な芸術文化が行われる場所というところで、棋士として対局できることはとても名誉なことだというふうに思っていますし、その舞台にふさわしい将棋を指したいなというふうにも思っております。
私自身は実家が八王子市というところで、立川にも小さい頃から結構来る機会はあったんですけれども、本当にここ最近の変貌ぶりといいますか、進歩ぶりといいますか、それはもう目を見張るものがあって、本当に街としてすごく魅力があふれて広がっていく場所なんだなということも感じています。 短い滞在ですけれども、皆様方には大変お世話になります。 明日からどうぞよろしくお願いいたします」
佐藤九段と森内九段






