犯人の異様性は、殺害後の行動に表れている。家中のタンスを引っかき回し、なぜかその引き出しの1つを2階まで運び上げ、中の物全部を浴室の浴槽内へ投げ込んでいた。水を張ったままの浴槽には、泰子さんとみきおさんの財布や仕事関係の書類、家の鍵、切り刻まれた広告チラシ、犯人が止血に使ったとみられる生理用品や、血を拭ったとみられる白いタオルも投げ込まれていた。

 さらに、泰子さんのハンドバッグを2階トイレへ持ち込み、便座に座って用を足しながら物色。冷蔵庫のアイスクリームを食べ、みきおさんのパソコンを使った形跡も残されている。

 現場には、犯行に使ったと思われる包丁や、脱ぎ捨てていったジャンパー、トレーナー、帽子、ヒップバッグ、マフラー、手袋、2枚の黒いハンカチといった遺留物が残されていた。犯人がつけていた香水や履いていたスニーカーも特定されている。

警察は現場に残された多くの指紋や血痕を元に捜査
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